アメリカ人は怠け者だ、とジェフ・コルビン氏(フォーチュン誌)は言う。もっと真面目に働かなければ、外国の競争相手に負けてしまう、と言うのだが、本当だろうか?
国連の調べによると、アメリカで週に48時間以上働く人は約18%だ。この数字だけでは大した意味はないが、韓国とペルーは50%の人たちが、週48時間以上働いている。もちろん、他の国より労働時間が少ないだけで、アメリカ人は怠け者と結論することはできない。
こんなデータがある。過去40年を見ると、今日のアメリカ人は、年間休暇日数が5週間から10週間増えている。専門家の話によれば、1965年、睡眠も含めて平均的なアメリカ人は、週に110時間を娯楽に当てた。そして今日、この数値は117時間に増大し、正にアメリカは娯楽の国となった。
とは言うものの、1965年と現在を比べると、今日のアメリカ人は経済的にずっと裕福になった。言い換えれば、汗をあまりかかずに、以前より良い生活ができるわけだ。これは悪いことだろうか?
何をコルビン氏は言いたいのだろう?「米国の労働者賃金は、他の国々と比べると、とても割高だ。このギャップは、いずれ狭まることだろうから、賃金が下降する可能性もある。」となると、アメリカ人の生活水準は下がってしまうから、コルビン氏は米国の将来を心配しているようだ。
面白いのは、読者からの反応だ。
「私はヨーロッパの労働者を自分の目で見た経験がある。ヨーロッパ人が10時間ですることを、アメリカ人なら2時間で出来る。」 (ゼイン・ザーケルさん)
「たしかにアメリカ人は怠け者になった。特に私のような若い世代がそうだ。私たちは、親の世代のようにアクセクと働くことを好まない。しかし、海外の競争相手を考えると、私たちは今こそ目覚めないといけない。」 (JTホークスさん)
「たしかに、労働者の賃金は頭打ちだと思う。しかし、企業の収益は大幅に増えている。」 (アレックスさん)
「怠け者?冗談を言ってもらっては困る。私は会計士だが、週に60時間以上働いている。」 (ドミニク・サモネさん)
「筆者は多くのことを見落としている。大切なのは生産性だ。労働時間は関係ない。」 (匿名さん)
http://talkback.blogs.fortune.com/2007/08/22/are-americans-a-bunch-of-lazy-bums/)