さて、不安定なマーケットを、どう乗り切ったらよいだろうか?金融コラムニスト、ティム・ミドルトン氏の話を聞いてみよう。
下げ相場では、投資姿勢の調整が必要だ。と言っても、別に難しいことではない。次のことを実行してほしい。
1、投資ポートフォリオのリスクを下げること。
米株なら、不動産関連銘柄は処分すること。そして、景気に左右されやすい、超小型株も売ってしまうことが好ましい。海外市場に関しては、新興成長市場は避けるべきだ。
2、株を処分して得た資金は、次の買いチャンスに備えて、マネーマーケットファンドや、短期国債に回しておこう。
3、過去のデータを基にして、下げ相場で比較的打たれ強い優良株に注目しよう。
4、下げ相場だからといって、ベアファンドに資金を安易に移さないこと。一般的に、ベアファンドは下げ相場で上昇すると信じられているが、それは間違った見方だ。現に、2000年から2002年の下げ相場では、ベアファンドは平均で7.1%下げている。
今週のマーケットを振り返って、空売りを専門にするビル・フレッケンスタイン氏(フレッケンスタイン・キャピタル)は、こう語っている。
「ある程度大きな下げでも、株式市場は翌日簡単に回復したものだ。しかし、水曜に展開されたラリーは、ひ弱だった。そして木曜、債券、金融市場の混乱が原因になって、ダウは300ポイントを超える下落になった。こんな下げ方は、まだ序の口だ。」
金融市場の混乱、という言葉をフレッケンスタイン氏は使っているが、少し説明しよう。ダイムラー社が、低迷する米クライスラーをファンド会社に売却する、というニュースが以前あった。しかし水曜の報道によれば、ファンド会社は買収に必要な資金を、調達できない可能性があるという。
ここまで、米国株式市場が好調だった原因の一つは、頻繁な大型買収だ。しかし、クライスラーのニュースが明白にしたことは、クレジット・クランチと呼ばれる信用収縮が起き始めている。ようするに、資金需要はあっても、金融機関は貸し渋っているわけだ。言い換えれば、イージー・マネーの時代は終わった。
(参考にしたサイト: http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/MutualFunds/HowToSurviveACorrection.aspx
http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/ContrarianChronicles/300pointdropjustthestart.aspx
http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/Dispatch/ChryslerTroubleAreBigDalsDone.aspx)