やっとそんな事に気がついたのか、と呆れる方もいるかもしれないが、政府から公表される数値を見ている限り、インフレを心配する必要は無い。たとえば、17日に発表された生産者物価指数(6月分)はマイナス0.2%、そして18日の消費者物価指数は+0.2%だった。アナリストの言葉を借りれば、「良好な状態」、ということになる。
しかし、高くなっているのは食料品だけではない。車社会アメリカにとって、最も重要と言える、ガソリンも大きく値上がっている。経済理論によれば、物の値段が上がると、その消費量が減ることになる。ということは、この値上がりで、ガソリンの消費量は減るはずだが、実際はそうなっていない。なぜだろうか?ジム・ジューバック氏(MSNマネー)は、こう説明している。
・ガソリン高は一時的なもの、と思っている消費者が多いから、エネルギーを節約しようという考え方が定着しない。
・車で通勤する人は、ガソリンが高いからといって、ガソリンを買わないわけにはいけない。社会基盤が、必然的にガソリンを消費するように出来上がっている。
・ガソリンを節約するには時間がかかる。皆が燃費の良い車に買い換えるのは、そう直ぐにできるものではない。
・米国には、オイル消費を減らす具体的な対策が無い。
・イラン、ベネズエラ、それに中国などでは、政府からの補助金があるから、オイルやガソリン消費に神経質になることはない。
更に、国際エネルギー機関からのレポートによれば、向こう5年間、世界のオイル供給量は毎年1%の割合で上昇し、需要量は2.2%の割合で増えるという。
それでは、どのオイル銘柄を狙ったら良いだろうか。ジューバック氏が推奨するのは、アパッチ(APA)だ。
「オイルの増産に、大きく貢献できるのはアパッチです。アパッチには、古くなり諦められた油田に眠るオイルを発見する技術があります。そのため2011年までに、エジプト、オーストラリア、それにカナダは、毎日の生産量を10万8000バレル増やすことができます」、とジューバック氏は説明する。
(参考にしたサイト: http://www.nypost.com/seven/07192007/business/hey_baby__inflations_ugly_business_john_crudele.htm
http://articles.moneycentral.msn.com/Investing/JubaksJournal/TheOilSqueezeHasJustBegun.aspx?page=all)