目に飛び込んできたタイトルは、「スペシャリスト介入、大損から救われた投資者」、というものだ。AT&T、Wyeth、それにJefferies Groupの三銘柄に間違った買い注文が入ったが、それに気がついたフロアのスペシャリストのお陰で、大事に至ることがなかった。ここは、証券取引所の自慢話が専門だろうか?
多くのブログがそうであるように、ニューヨーク証券取引所のブログにも、読者が参加することができる。しかし、上の記事には、読者から何のコメントも残されていなかった。「すばらしいスペシャリストの活躍に、心から拍手をおくりたいと思います」、とでも書き込もうかと思ったが、あまりにも白々しいのでやめた。
少し真面目に読んでみよう。6月22日には、人気IPO(新規公開株)、ブラックストーン(BX)の話が載っていた。
初取引は9時52分39秒、36ドル45セントで1800万株だ。一回の取引としてテープには流れているが、この取引には、500人の売り手と買い手が一まとめにされている。こんなことは、IPOの初取引では珍しいことではない。場合によっては、初取引の出来高は、発行株数の10%を超えることもある。
ブラックストーンは、ニューヨーク証券取引所に上場されたわけだが、AP通信は、こんな報道をしていた。
ニューヨーク証券取引所で、正式にブラックストーンの取引が開始される前に、ADFはブラックストーンの45ドルでの取引を表示した。(ADFは、全米証券業協会(NASD)で稼動している呼び値システム)こんな事件が起きたのは、電子取引専門のナショナル・ストック・エクスチェンジのコンピュータが、間違って4回の取引をしてしまったためだ。総額は、10万ドル以下だった。
ナショナル・ストック・エクスチェンジの広報官は、直ぐにそれらの取引をキャンセルした、と述べているが、ADFシステムは、何故このような過ちが起きたかについて、説明することができなかった。
ここで、ニューヨーク証券取引所のブログに戻ろう。
ブラックストーンが、電子取引で、45ドルそして42ドルで売買されたことを、私も聞かされた。しかし、なんでそんな値段を払う必要があるのだろう?ニューヨーク証券取引所に来れば、36ドル45セントで買えたのに。
(参考にしたサイト: http://biz.yahoo.com/ap/070622/blackstone_electronic.html?.v=2