CNNのヘッドラインに目を通していると、「おっと、個人投資家たちが戻って来た」、という記事を見つけた。さっそく読んでみると、思ったとおりのことが書いてある。簡単に要点を古臭く言えば、「十人が十人片寄る時は決してその裏来るものなり」、ということになる。
もう一つ面白いのは、ウォールストリートジャーナルの一面記事だ。
ブルマーケットが、10年も続くということは滅多に無い。現に、そんなことが起きたのは1920年代、1950年代、そして1990年代の三回だけだ。歴史を振り返ると、ブルマーケットの長さは3年から4年が平均になる。たしかに、高値を更新し続ける株式市場だが、まだ上昇波動は残っていそうだ。
もちろん、記事はこれだけではないが、バリー・リットホルツ氏(リットホルツ・リサーチ&アナリティックス)は、こんなことを指摘している。
2006年5月、ウォールストリートジャーナルは、今日のような強気な報道をしたことがあった。けっきょく、そこが一時的な天井になって、マーケットは数週間にわたる下げを展開した。
今回も、ここが天井になる、と私は言いたいのではない。興味深いのは、普段ならマネー・アンド・インベスティング欄に属するコラムを、わざわざ第一面に持ってきたということだ。大衆受けを狙った、新聞社の態度が明確に表れている。
今こそ、投資者は冷静にならないといけない。割高銘柄をつかまないために、ハリー・ドマッシュ氏(、「プロの銘柄選択法を盗め!」の著者)は、次の4項目に気をつけることを勧めている。
1、ここ1年間で株価は2倍以上になっている。
マイクロソフト(MSFT)を例にして見てみよう。先ず、スマートマネーに行って、左上のQuoteのところへMSFTと入れてクリックする。次に、KeyStatsをクリックする。
下へ進み、Stock Performance & Dividends を見つける。注目するのは、52-Weekに出ている数字だ。これが、100%以上なら注意したい。現在、マイクロソフトは35%だから、株価の点では問題ない。
2、株価純資産倍率(PBR)が5以上。
これはValuationの欄にあり、Price-to-Bookというのがそれだ。マイクロソフトは8.40だから割高になる。
3、予想収益を基に計算されたPER(株価収益率)が45以上。
これもValuationの中にあり、Forward P/E がそれだ。マイクロソフトは、まだ20.60だから問題ない。
4、株価売上高倍率(PSR)が5以上。
Valuationの中にある、Price-to-Salesがそれになる。マイクロソフトは、6.11だからやや割高だ。
以上すべての条件にあてはまる株は割高だから、避けた方が無難だ。マイクロソフトは、今のところ合格。
(参考にしたサイト: http://money.cnn.com/2007/05/23/markets/markets_toobullish/index.htm?postversion=2007052311
http://online.wsj.com/article/SB117985628323111066.html
http://www.smartmoney.com/eqsnaps/index.cfm?story=keyStatistics&symbol=MSFT
http://www.winninginvesting.com:80/high_risk_stocks.htm)