海外からアメリカを訪れる観光客にとって、ドル安は嬉しいニュースだ。同じ金額で、余分にドルが手に入るわけだから、何となく儲けたような気分になってしまう。もちろん、逆の立場から見れば、アメリカ人にとって海外旅行は割高になった。そこで今日は、ドル安用の投資を紹介しよう。
「ドル安で、米国不動産が魅力的になる」と、winninginvesting.comのハリー・ドマッシュ氏は言う。もちろん、アメリカ人にとってではなく、外国人投資家にとって魅力的、という意味だ。特に、米国住宅市場は低迷しているだけに、ドル安のお陰で、米国不動産は割安なレベルに達し始めているらしい。
たしかに、住宅価格が下がっているアメリカだが、一般個人投資家は、そう簡単に何件も住宅を購入することはできない。そこで、ドマッシュ氏が勧めるのは不動産投資信託(REIT)だ。
REITには2種類ある。
1、エクイティ型REIT: 実際に不動産を所有し運用するもの。
2、ファイナンス型REIT: 不動産ローンに投資するもの。
ドマッシュ氏が推奨するのは、1のエクイティ型REITだ。
全米不動産投資信託協会の発表によると、2006年、エクイティ型REIT指数は約30%の伸びがあった。もし、配当金を加えて計算すれば、この数値は34%になる。
適切なエクイティ型REITを選ぶには、次の点に気をつける必要がある
1、時価総額が5億ドル以上あること。
2、株価は10ドル以上あること。
3、機関所有率が50%以上あること。
4、アナリストは、「Hold」またはそれ以上の格付けをしていること。
5、来年度の一株利益は、5%以上の成長が見込まれていること。
6、過去5年間、毎年配当金が5%以上増えていること。
7、現在の配当利回りは2.5%以上あること。
8、資本てこ率は5以下であること。
上記の条件に当てはまるものが下記だ。(注:これらは投資アイデアであり買い推奨ではない。)
Ashford Hospitality Trust (AHT)、Cousins Properties (CUZ)、Entertainment Properties Trust (EPR)、
Alexandria Real Estate Equities (ARE)、Corporate Office Properties Trust (OFC)、Ventas(VTR)、
Acadia Realty Trust (AKR)、Federal Realty Inv. Trust (FRT)、Kimco Realty (KIM)、The Macerich Co.(MAC)。