ウェンディーズが、アウトソーシングに乗り出した。日本にもビジネスを展開している、ハンバーガー専門のファストフード・レストランだが、いったい何をアウトソーシングしたのだろうか?
企業収益の向上や、適切な客への対応を主な目的として、ウェンディーズは、ドライブスルー注文係のアウトソーシングを開始した。車に乗ったまま注文できる便利なドライブスルーは、ハンバーガーチェーンにとって、重要な販売システムの一つだ。
車の窓から、メニューを見ながら注文するわけだが、スピーカーから聞こえてくる声は店内からではない。客はフロリダ州にいても、つながっている場所は、数百キロ以上離れたコールセンターだ。
(コールセンターで働く、エイドリアン・フィッシャーさん)
ドライブスルー用の、リモート・オーダー・システムを販売する、ジョー・ギャグノン氏はこう語る。「ファストフードチェーンに、コールセンターを設けることは、ビジネスにプラスです。現在のやり方は、店内にいる従業員が、他の仕事をしながらドライブスルーの注文に応じています。これでは余分な時間がかかり、注文に間違いが起きやすくなります。しかし、コールセンターなら、他の仕事を兼ねることは全くありませんから、注文時間が短縮され客の待ち時間が短くなり、注文の間違いも減ります。」
現段階では、まだリモート・オーダー・システムが、ファストフードの主流になるかは予想できない。しかし、データモニター社のアナリスト、ピーター・ライアン氏は「革新的なアイデアだ」、とコメントしている。
ドライブスルーには車が要るが、ガソリンが、とうとう最高値を記録した。各州によってバラつきがあるが、全米平均は1ガロンあたり3ドル7セントだ。(1リットルあたり98円。カリフォルニア州では、1リットルあたり127円を超える地域が出始めている。)
ガソリンの値上がりは、消費者にとって増税のようなもの、とポートフォリオ・マネージャーのダグ・カシュ氏が言っていたが、正にピッタリな表現だ。現に、ロサンゼルスのジェフ・ソトさんは、「時々、食費をガソリンに回さなくてはならない」、とCBSのレポーターに語っている。
トム・クロザ氏(オイル価格情報サービス)は、こう見ている。「ここからは、もうさほど値上がりすることはないと思います。上がったとしても、せいぜい5セントから10セントほどでしょう。しかし、ハリケーンシーズンが始まる、夏の終わりには値段が再度上がりそうです。」なるほど、どちらにしても上げ方向のようだ。これでは、ドライブスルーの利用客が減りそうだ。
参考にしたサイト:http://www.cbsnews.com/stories/2007/05/15/business/main2803866.shtml?source=RSSattr=Business_2803866
http://www.usatoday.com/money/companies/management/2007-05-14-drive-through_N.htm)