株や先物トレーダーが集まる、あるチャットルームで、こんなことを言う人がいた。「私は、まるで損をするためにトレードをしているようなものだ。」普通なら無視されるコメントなのだが、金曜日のせいだろうか、この一言がきっかけになって、どうやったら確実にトレーダーとして失敗できるかの議論が始まった。
それでは、失敗を約束する10のルールを紹介しよう。
1、不十分な資金でトレーダーへの一歩を踏み出す:
500ドルを100万ドルにしてやろう、と初めから夢物語のような目標を掲げるだけでなく、どう見ても資金が不十分。(為替トレードは、500ドルから口座を開設できる。)
2、危機管理(リスクマネージメント)を無視:
思惑が外れたら、倍の株数を難平買いすれば良い。一日で株価が戻らなくても、2、3日待てば何とかなるだろう。リスクマネージメントの大切さが全く分かっていない。
3、他のトレーダーと自分を比較する:
あいつはあんなに儲けているのに、いったい自分は何をしているのだ!こんなことを言っては、単に自分を焦らせるだけだ。それよりも、現在の自分と以前の自分を比較して、トレードが向上しているかを検討する方が重要だ。
4、飽きやすい:
一度でも失敗すると、すぐに次のトレード方法を探し始める。100%勝てる方法など無い。ある程度実績のある手法なら、それを完全に自分の物にすること。あとは、徹底的なリスクマネージメントを実行することで、安定した利益を上げることができる。
5、トレード日誌をつけない:
長い日誌は必要ない。しかし、日誌が無くては過去の間違いから学ぶことができない。
6、秘密主義:
良いアイデアを思いついたら、他のトレーダーに話してみよう。意見を交換することで、思わぬヒントを得ることが多い。
7、真剣さを欠く:
デイトレードは、仕事の合い間にできるようなものではない。100%の集中がなくては勝てない。(その点、日本からの米株トレードは便利。夜10時半からだから、アルコールが入っていない限り、トレードに集中できる。)
8、チャートが汚い:
5本の移動平均線、ボリンジャーバンド、MACD、それにRSI。こんなにチャートに指標が入っていたら、ただ頭が混乱するだけ。指標が多ければ多いほど、売買シグナルも増えることを覚えておこう。
9、利益ではなくスリルを求める:
これは説明する必要は無いだろう。
10、自分のトレードスタイルが無い:
今日はニュースを材料に買い。今日は逆張りに挑戦。そして今日は移動平均線クロスで買い。極端に言えば、得意技が一つあれば良い。成功する鍵は、早く自分のスタイルを確立することだ。