実際の現場で、プロたちのトレードを見ることは、いつもとても勉強になる。いくつか感銘を受けたことを記そう。
1、成功しているトレーダーは、一つのマーケット(銘柄、セクター)だけでなく、様々なマーケットを監視している。しかし、初心者は一つのマーケットに固執してしまい、無駄なトレードを何度も繰り返してしまう。プロトレーダーは、ボトムアップ分析などを利用して自分なりのマーケット分析方法を持っているが、初心者にはそれが無い。
2、複数のマーケットを追うプロトレーダーには、マーケットを大局的な視野で見ることができる。しかし、視野が狭い新人トレーダーには、マーケットの相互関係が分からないから、価格が割安なのか割高なのかが判断できない。
3、プロトレーダーたちが働く金融機関には、危機管理を専門にするリスクマネージャーがいる。彼らはトレーダーの動きを監視しているから、状況に応じた株数や、連敗しているトレーダーたちに適切なアドバイスを与えることができる。私たち一般個人トレーダーには、このリスクマネージャーがいないから、自分で自分の危機管理をしなければならない。
4、プロトレーダーの利益目標は小さい。プロたちは、資金を一年で三倍にしよう、といったことを口にしない。そんなことを言うのは、資金が少ない、絶対にトレードだけで食べていく、と焦っているトレーダーたちだ。
早速こんな反論が出ている。
1つか2つのマーケットだけに集中することで、大きな成功をおさめているトレーダーたちもいる。たとえば、ポール・ロッターはドイツの国債、そしてマージー・テラーはユーロドル専門だ。 (pwhさん)
成功しているトレーダーは、非常に簡単な方法でトレードに臨んでいる。たしかに、彼らはマーケットを分析するが、一つのアイデアやトレンドに固執することはない。更に、プロたちは他のマーケットについてある程度知っているかもしれないが、現実には1つか2つのマーケットを専門にトレードしている。 (トニー・レイさん)
スティーンバーガー氏の回答はこうだ。
もちろん、1つのマーケット(1銘柄)だけを専門にして成功することはできる。私も個人的に、そのようなトレーダーを知っている。しかし、5千万ドル以上の資金を運用し、毎年1千万ドル以上の利益を上げているプロトレーダーのほとんどは、複数のマーケットを追っている。
参考にしたサイト: http://traderfeed.blogspot.com/2007/05/what-makes-professional-trader.html