輸送運輸業: まだトウモロコシや石炭の輸送が好調だが、住宅建築に関連したセメント、材木、乾式壁などの輸送が減っている。現に第1四半期、CSXコープの全輸送量は4%減。そしてユニオン・パシフィックは2%減だ。
娯楽用ボート: ウエスト・マリーン社の売上はマイナス4%、そしてマリーン・マックス社は、2007年度の収益を60%下方修正した。住宅市場がホットな時は、住宅ローンの借り換えをして、消費者は好きなだけの現金を手に入れることができた。しかし、物件の値下がりでローンの借り換えは不可能になり、娯楽用ボートの需要が減ったわけだ。
ラテンアメリカ(中南米およびメキシコ): ラテンアメリカ諸国の、小売売上高が下がっている。アメリカの住宅市場が、なぜラテンアメリカに影響を与えるのだろうか?ジョエル・ミルマン氏(ウォールストリートジャーナル紙)によれば、アメリカの住宅建築現場に従事する多くの労働者は、ラテンアメリカからの出稼ぎだ。しかし、住宅市場の冷えこみで、これらの人々は職を失い、家族への仕送りができなくなってしまった。
BCP証券のウォルター・モラノ氏は、1997年から2005年までのデータを分析した結果、米国の住宅着工戸数と南米への送金額には、密接な相関関係があるという。更にモラノ氏によれば、2006年5月にメキシコへの送金額は最高に達し、ほぼ時期を同じくして、住宅着工戸数もピークに達している。このピーク時と比較すると、現在のメキシコへの送金額は約26%減少だ。
自動車: これも、理由は娯楽用ボートの売上減少と同じだ。住宅ローンの借り換えができなくなり、消費者には車を買う資金が無い。
サラブレッドのオークション: カリフォルニア州、メリーランド州、フロリダ州、そしてケンタッキー州では、サラブレッドの中間価格が下がっている。
イベント会場: 住宅がブームなころは、あちこちのコンベンションセンターやホテルで、住宅投資セミナー、ボートや車の展示会が開かれた。しかし、ブームが去った今日、それらの会場が頻繁に利用されることがなくなった。
芝刈り機: 住宅セクターの下降は、芝刈り機の売上にも悪影響になった。ブリグズ・アンド・ストラットン社の発表によれば、シャベルや鍬などの売上も落ちているという。
家具: 住宅販売件数が下がっているから、家具の売上も減少だ。ただでさえ安い家具が海外から入ってくるだけに、米国の家具業者は頭が痛い。
(参考にしたサイト: http://www.slate.com/id/2164915
http://bigpicture.typepad.com/comments/2007/04/housing_impact_.html
http://bigpicture.typepad.com/comments/2007/04/more_on_equity_.html)