ロサンゼルスの投資会社、ペイデン・アンド・ライゲルのクリス・オーンドーフ氏はこう語る。「私は、滅多に株式市場の季節性を気にすることはありませんが、このSell in May and go away !だけは別です。」
しかし、なぜこんなに明確な差が生じるのだろうか?ストック・トレーダーズ・アルマナックの編集長、ジェフリー・ハーシ氏はこう説明する。「5月から10月は、夏休みを含めて、休暇を取る人たちが集中します。ですから、レジャーの出費が増えて投資に回す資金が減ります。また、年末のボーナスを使った投資も、4月までには終わっています。」
インベストメント・カンパニー・インスティチュートの調べによれば、11月から4月に米国株式ファンドに流入する資金は、5月から10月の3倍に相当する。
面白い事実を紹介しよう。ファイナンシャル・リサーチ・コープのデータによれば、2005年、アメリカの投資者たちは、1630億ドルに及ぶ金額を外国株専門のミューチュアルファンドに回した。同年、米株専門フェアンドへ流れた資金は740億ドルだ。2006年、外国株ファンドは1930億ドル、米株は430億ドル、そして今年の1月2月では、外国株へ470億ドル、米株へ280億ドルだ。
個別銘柄だけでなく、大衆はミューチュアルファンドの投資タイミングも良くない。1993年、史上最高の金額にあたる、1140億ドルが国債専門ファンドへ流入した。そして1994年、国債市場はベアマーケットに襲われ、債券価格は大幅に下がった。株式ファンドにも、同様なことが言える。株式市場が天井だった2000年の2月、1カ月間で最大の金額に相当する540億ドルが、株式ファンドへ投入された。
資金の引き上げも、最悪なタイミングだ。2002年7月、ベアマーケットのほぼ大底で、投資者たちは530億ドルにおよぶ株式ファンドの解約をしている。
とうぜん疑問になるのは、大衆がいつも間違っているなら、外国株はここが天井だろうか?経済コラムニストの、チェット・クリヤー氏はこう述べている。「最近のレポートを見ると、米国投資家が外国株に当てている資金比率は26.5%だ。多くのアドバイザーは、20%から30%を外国株へ回すことを推奨しているから、現在の数値は多すぎるとは言えない。むしろ、海外の経済成長を考慮すれば、現在の数字は少なすぎる。」
(参考にしたサイト: http://www.nytimes.com/2007/04/22/business/yourmoney/22fund.html?_r=1&ref=business&oref=slogin
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601039&refer=columnist_currier&sid=aldarK5h0b7Q)