有名な相場の格言に、「人の行く裏に道あり、花の山」というものがある。相場で儲けるためには、他人と逆を行くことの大切さが言い表されたものだ。もしこの考え方が正しいなら、低迷の続く米国不動産は買いだろうか?それとも、やはり大衆に従って住宅市場は避けるべきだろうか?
嫌われているのは、実際の住宅物件だけではない。ウオールストリート・ジャーナルの報道によれば、不動産の匂いのするものなら、投資信託、株も売られている。こんな状況にかかわらず、ジェフ・オプダイク氏(金融コラムニスト)は、今こそ不動産を考慮するべきだと言う。氏の意見を紹介しよう。
アメリカの多くの地域で、住宅価格が下がっているのは事実だ。しかし、商業用不動産は現在も伸びている。CBリチャード・エリス・グループの調べによれば、オフィスの賃貸料金は前年度4.25%の上昇となり、先月マンハッタンの賃貸料金は史上最高のレベルに達した。
ファイナンシャルプランナー的な立場から言えば、不動産はインフレ対策の一つとして、投資ポートフォリオに組み込まれていることが望ましい。多くのアドバイザーも、自宅を除いて、5%から20%の投資資金を不動産に割り当てることを勧めている。
しかし今日のような悪い状況で、どう不動産に投資したらよいのだろうか?いくつかの選択肢を見てみよう。
1、不動産投資信託(REIT): 様々な不動産分野に幅広く、そして簡単に投資するなら、Vanguard's REIT Index fundや上場投信のiShares Dow Jones U.S. Real Estate Index fundなどを利用することだ。両ファンドとも、住宅市場の低迷で値段が下がっているが、他のファンドほど下げ幅は大きくない。両ファンドの欠点は、幅広く投資されているため、急騰するようなことはない。
2、セクター別不動産投資信託: 住宅市場がダメな今日でも、オフィスビルの人気が衰えていないように、不動産の全てのセクターが同様に動くことはない。ニューヨークやボストンなどの都会では、土地やスペースに限りがあり、これらの地域を専門にするVornado Realty TrustやBoston Properties Incは有望な投資信託だ、とボブ・ギャズデン氏(Alpine Woods Capital Investors)は言う。
アパートを借りる人たちも増えているから、アパート専門の投資信託も狙える。ギャズデン氏によれば、Home Properties IncとArchstone-Smithが、アパート専門の代表的な投資信託だ。
3、国際不動産投資信託: 国際の文字が示すように、米国以外の不動産を対象にする投資信託だ。ファイナンシャルプランナーのジェレミー・ミッチェル氏は、Cohen & Steers International Realty Fundを顧客に推奨している。
4、住宅建築株: サブプライム融資問題が深刻な今日、まだ住宅建築株を買うのは早すぎるかもしれない。しかし、長期投資の立場なら、D.R. Horton Inc(DHI)、Toll Brothers(TOL)、そしてKB Home(KBH)などが考えられる。
(上記の情報は下記から得たものです。
http://www.realestatejournal.com/reits/20070411-opdyke.html?refresh=on)