ふだん忙しい人でも、週末にはゆっくりと一週間の株式市場を振り返り、次週の計画を立てることができる。はたしてこの週末、アメリカの個人投資者たちは、どんな銘柄に目を向けたのだろうか。早速、いくつか見てみよう。
先ず、金曜の夜に放映された人気番組、「マッド・マネー」が取り上げた銘柄から紹介しよう。
Sotheby's (BID): Sotheby'sは競売専門会社(オークション・ハウス)だが、この業界にとって、5月は売上が最高になるという。番組担当のクレーマー氏によれば、現在アナリストたちが表示している予想一株利益は、あまりにも低すぎるようだ。
コカコーラ(KO): 火曜日に決算がある。クレーマー氏は、多くのアナリストが収益の上方修正をすることになるだろうから、55ドル85セントまで買えると指摘する。(金曜の終値は49ドル88セント)
United Technologies Corp. (UTX): 水曜の寄付き前に決算が発表される。65ドル以下で買えたら、すばらしい贈り物価格だ、とクレーマー氏は言う。(金曜の引けは65ドル5セント)
グーグル(GOOG)も週末の話題銘柄だ。AP通信の報道によれば、グーグルはプライベート・エクイティ会社から、31億ドルでダブルクリックを現金で買収する。月曜のGOOGの動きが注目される。
金曜、投資ストラテジストのチャールズ・ペイン氏は、Joy Global, Inc. (JOYG)の買いを勧めている。
「JOYGは採掘機器を製造する会社です。世界的に伸びているエネルギー需要は、JOYGに好材料です。現在の株価は、ファンダメンタル的な立場から見ると割安です。」
個別銘柄を選ぶ方法の一つとして、個別銘柄オプションの出来高を参考にする投資者が多い。たとえば、AACC株に買収の噂があると、AACC株のコールオプションが買い人気になる。24/7は下記の目立つオプションの出来高をあげている。
EDS(EDS): 6月限30ドルのプットオプションが、11675枚の大きな出来高を記録した。たった165枚のオープンインタレスト(未決済の契約総数、建玉)だから、この出来高は異常だ。(株価が下がると思う時にプットを買い、上がると思う時にコールを買う。)
Express Scripts(ESRX): 1月限85ドルのコールオプションが1761枚の大きな出来高。買収の噂だろうか?
Weatherford (WFT): 5月限55ドルのコールオプションが3804枚の大商い。これは不思議ではない。ハリバートンによる買収が噂されている。
Yahoo! (YHOO) : 7月限の20ドルと25ドルのコールオプションが、それぞれ5万枚を超える大きな出来高だ。オプションを利用して、ヤフー株を安く手に入れる方法と思われる。
S&P500指数は、2月の高値が目前になっている。決算シーズンも本番に入り、今週も忙しくなりそうだ。