寄付きまであと1時間、いつものように投資者たちはチャンネルをCNBCに合わせる。上海総合指数は前日比8.84%の大幅安、のニュースがいきなり飛び込んで来る。次々と各国の市況も映し出されているが、上げているところは一つも無い。
さっそく先物市場を見れば、ダウ96ポイント安、ナスダック31ポイント安、そしてS&P500は13ポイント安。間違いなく、寄付きは売り物殺到だ。とうぜん、個人投資家の質問はこれだ。「持ち株は全部売るべきだろうか?」アナリストたちの意見を要約すると、「中国だけに限らず、新興市場に一時的な下げが来るのは時間の問題だった。たしかに今日の下落幅はきびしいが、長期的な悪影響になることはない。」
どうも歯切れが悪い。実際に株を売買している人、ダグ・カシュ氏(ファンドマネージャー)の話を聞いてみよう。「過去数週間にわたって説明してきたように、私は完全に空売りを中心に行動している。もちろん、私のことを何度も狼だ!と叫んだ少年に例える人もいることだろう。
現在の状態では、危険を冒してまで株を買う意味は無い。ロバート・マーシン氏(ディファイアンス・アセット・マネージメント)も指摘しているが、バリューライン総合指数を構成する3000銘柄の中間株価収益率は20.5だ。2000年にマーケットが天井を形成している時は14.5だったから、明らかに今日の株は割高だ。
なぜ、私は株を避けているのかを、もう一度簡単に説明しよう。
1、大手銀行株、証券株の頭打ち。
2、ヘッジファンドによる買い残が記録的な高レベルに上がっている。既に目一杯買ってしまった、という状態だから、あとは売るしかない。また、AAII(米国個人投資家協会)の調べによれば、弱気論を唱える投資者数が、2004年12月以来最低の水準に落ち込んでいる。
3、中国市場におけるデイトレードの異常なブームは、正に1990年後半の米国インターネットバブル時代に酷似している。
4、熱狂的な合併吸収。
5、既に4年以上継続しているブルマーケット。1937年、1962年、そして1987年に起きた暴落は、いずれも4年以上続いたブルマーケットの後に発生している。
繰り返そう、これからは空売りがマーケットの主流だ。」
まだ大引けまで少し時間があるが、現在ダウ指数はマイナス372ポイント(2.98%安)とパニックするには十分な震度がある。他の指数ほど知られていないが、ニューヨーク証券取引所総合指数は180ポイントを超える下げとなり、プログラムトレードが規制された。もう一つ付け加えれば、取引が一時停止されるには、ダウ指数が1250ポイント以上下げる必要がある。
Wednesday February 28, 2007
US Market Recap
ブルマーケット終了!?
Stocks You Need To Know About
S&P500
正にメルトダウンの様相だ。
週足に移ろう。
38.2%レベル、1375あたりがサポートになるか注目だ。
週足に移ろう。
38.2%レベル、1375あたりがサポートになるか注目だ。
Wall Street English
パニック売り
Dow drops over 500 points
ダウが、瞬時500ポイントを超える下げとなったことを伝えるヘッドラインだ。
Treasurys rally on safe-haven demand as equities plunge
ということで、投資者は国債に避難だ。