スーパー・ベアの異名を持つリチャード・ラッセル氏が、二日前、ダウ・セオリー・レターズでこう書いている。「極めて力強いマーケットだ。三つのダウ指数は全て新高値を記録し、このような状況は、そう簡単に崩れるものではない。堅調な株式市場は米国に限られたことでなく、これは世界的な現象だ。」さすがに、ベア廃業宣言はしていないが、買い手にとって嬉しい言葉だ。
ブルマーケット、安定した経済成長、それに低失業率、さぞ投資者は満足していることだろう、と思われるかもしれないが、ここでジム・ジューバック氏(MSNマネー)の話を聞いてみよう。
「読者からのメール、ブログやメッセージ・ボード、テレビ、ラジオのトーク番組、それに先日フロリダで開催されたワールド・マネー・ショーに参加して感じることは、多くの人たちが米国経済の先行きを心配していることです。こんなに現在の経済状態は良いのですが、なぜ素直に安心できないのでしょうか?
国内総生産、失業率、新規雇用者数、消費者信頼感などの経済活動を示す数字が、定期的に政府機関から発表されます。言うまでもありませんが、これらの統計は全ての足し算引き算が行われた後の数値、ようするに最終的な結果です。しかし、私たちが生活している現実社会は、最終的な結果だけではありません。ある時期は足し算の段階にあり、ある時期は引き算の段階にあります。これが今日、多くの人たちが米国経済に対して、手放しに喜べない理由ではないでしょうか。
たとえば、1月の新規雇用者数は11万1000増でした。これは計算後の最終結果です。同時期を見ると、米国内では250万人が職を失い、260万の人たちが職を得ていますから現実は単純なものではありません。もう一つ例をあげましょう。食品とエネルギーを除くと、アメリカのインフレ率は2.5%です。医療費が6%上がっているけど、コンピュータが3.5%下がったからインフレ率は2.5%だ、とあなたは言うでしょうか。たぶん、6%上昇した医療費だけが頭に残るはずです。
株式市場にも同じことが言えます。ここまでの12カ月間を振り返ると、ダウ指数は16%の上昇です。これも現実的な数字ではありません。もしこの間、幸運にもゼネラル・モーターズを買っていれば+72%、しかしデルを買っていれば25%のマイナスです。16%以上の成績をあげている人は喜ぶことができますが、それ以下の人たちは、自分の投資能力に疑問を持ってしまいます。」
ジューバック氏の指摘するとおりだ。指数(インデックス)を上回る結果を出している投資家なら自慢できても、そうでない人は自信を失ってしまう。ようするに、これが個別銘柄が嫌われ、インデックス・ファンド大人気の一因だろう。
ブルマーケット、安定した経済成長、それに低失業率、さぞ投資者は満足していることだろう、と思われるかもしれないが、ここでジム・ジューバック氏(MSNマネー)の話を聞いてみよう。
「読者からのメール、ブログやメッセージ・ボード、テレビ、ラジオのトーク番組、それに先日フロリダで開催されたワールド・マネー・ショーに参加して感じることは、多くの人たちが米国経済の先行きを心配していることです。こんなに現在の経済状態は良いのですが、なぜ素直に安心できないのでしょうか?
国内総生産、失業率、新規雇用者数、消費者信頼感などの経済活動を示す数字が、定期的に政府機関から発表されます。言うまでもありませんが、これらの統計は全ての足し算引き算が行われた後の数値、ようするに最終的な結果です。しかし、私たちが生活している現実社会は、最終的な結果だけではありません。ある時期は足し算の段階にあり、ある時期は引き算の段階にあります。これが今日、多くの人たちが米国経済に対して、手放しに喜べない理由ではないでしょうか。
たとえば、1月の新規雇用者数は11万1000増でした。これは計算後の最終結果です。同時期を見ると、米国内では250万人が職を失い、260万の人たちが職を得ていますから現実は単純なものではありません。もう一つ例をあげましょう。食品とエネルギーを除くと、アメリカのインフレ率は2.5%です。医療費が6%上がっているけど、コンピュータが3.5%下がったからインフレ率は2.5%だ、とあなたは言うでしょうか。たぶん、6%上昇した医療費だけが頭に残るはずです。
株式市場にも同じことが言えます。ここまでの12カ月間を振り返ると、ダウ指数は16%の上昇です。これも現実的な数字ではありません。もしこの間、幸運にもゼネラル・モーターズを買っていれば+72%、しかしデルを買っていれば25%のマイナスです。16%以上の成績をあげている人は喜ぶことができますが、それ以下の人たちは、自分の投資能力に疑問を持ってしまいます。」
ジューバック氏の指摘するとおりだ。指数(インデックス)を上回る結果を出している投資家なら自慢できても、そうでない人は自信を失ってしまう。ようするに、これが個別銘柄が嫌われ、インデックス・ファンド大人気の一因だろう。