どうも話が合わない。先ず、全米不動産業協会(NAR)からの発表を見てほしい。
1、最終的な、2006年の中古住宅販売件数は650万件が予想され、2007年の売上数は642万件が予測される。
2、2006年の住宅着工件数は約181万件におよび、2007年は151万件が見込まれる。
3、2006年、中古住宅中間価格は1.1%の上昇が見られ、2007年は更に1.5%上がって、中古住宅中間価格は22万5300ドルになりそうだ。
4、2006年、新築住宅中間価格は+0.3%を記録した。今年は+3.0%が見込まれ、新築住宅中間価格は24万8900ドルに達しそうだ。
5、今年の中古住宅総売上数は、ほぼ去年と同様な数値が予想される。
どうだろうか?2番目の住宅着工件数を除けば、米国の住宅市場は決して悪くない。しかし、CNNの報道を読むと、全く違った様子が見える。報道の一部を紹介しよう。
ミネソタ州の読者からメールが届いた。「ここ数カ月だけで、住宅価格は少なくとも2万ドルの下げです。場所によっては、6万ドルも下げています。しかし、売れません。」コネチカット州の読者はこう書いている。「とにかく買い手が現れません。仕方ないので、住宅ローンの残高と同様な価格を提示しました。それでも売れません。」
なぜ現実と、全米不動産業協会からの発表には、こうも開きがあるのだろうか?「住宅市場は、地域によって事情が大きく異なります。不満の声は、一定の地域だけに限られ、全米に起きている現象ではありません。しかし、一番問題なのは、消費者が不動産ブームに慣れきってしまい、正常な住宅市場価格を忘れていることです」、と全米不動産業協会のジャネット・ブラントン氏は説明する。
ジョナサン・ミラー氏(マンハッタンで不動産鑑定会社を経営する)は、データそのものに問題があると言う。「たとえば住宅価格の算出方法ですが、実際に買い手が購入したときの価格ではなく、ローンの借り換えをした時の住宅鑑定価格も多数含まれています。これでは、正確な比較ができません。」
次に指摘したいのは、住宅建築業者からの発表だ。木曜に出たM/Iホームズのレポートによれば、12月31日に終了した四半期は、建築契約数が前年の同時期を61%下回った。また、新築住宅価格の下落が原因になり、買い契約取り消し数が前年の同時期を63%上回った。
メリテージ・ホームズも、同様な発表をしている。第4四半期の建築契約数は42%の減少になり、買い契約取り消し数は創業以来最高のレベルに達した。実際に売れた住宅数は1201件だが、これは前年同時期の2072件を大幅に下回った。
一部の消費者、そして住宅建築業者の声を聞く限り、米国住宅市場に回復の気配は見られない。しかし、全米不動産業協会のレポートからは、「最悪」という事態を読み取ることはできない。これでは状況が把握できないから、米抵当銀行協会の、ダグ・ダンカン氏の見方を記しておこう。「地域的には、今年、中間価格は10%から20%の下げになるでしょう。全米の住宅売上数は、7%から8%の減少になりそうです。」
1、最終的な、2006年の中古住宅販売件数は650万件が予想され、2007年の売上数は642万件が予測される。
2、2006年の住宅着工件数は約181万件におよび、2007年は151万件が見込まれる。
3、2006年、中古住宅中間価格は1.1%の上昇が見られ、2007年は更に1.5%上がって、中古住宅中間価格は22万5300ドルになりそうだ。
4、2006年、新築住宅中間価格は+0.3%を記録した。今年は+3.0%が見込まれ、新築住宅中間価格は24万8900ドルに達しそうだ。
5、今年の中古住宅総売上数は、ほぼ去年と同様な数値が予想される。
どうだろうか?2番目の住宅着工件数を除けば、米国の住宅市場は決して悪くない。しかし、CNNの報道を読むと、全く違った様子が見える。報道の一部を紹介しよう。
ミネソタ州の読者からメールが届いた。「ここ数カ月だけで、住宅価格は少なくとも2万ドルの下げです。場所によっては、6万ドルも下げています。しかし、売れません。」コネチカット州の読者はこう書いている。「とにかく買い手が現れません。仕方ないので、住宅ローンの残高と同様な価格を提示しました。それでも売れません。」
なぜ現実と、全米不動産業協会からの発表には、こうも開きがあるのだろうか?「住宅市場は、地域によって事情が大きく異なります。不満の声は、一定の地域だけに限られ、全米に起きている現象ではありません。しかし、一番問題なのは、消費者が不動産ブームに慣れきってしまい、正常な住宅市場価格を忘れていることです」、と全米不動産業協会のジャネット・ブラントン氏は説明する。
ジョナサン・ミラー氏(マンハッタンで不動産鑑定会社を経営する)は、データそのものに問題があると言う。「たとえば住宅価格の算出方法ですが、実際に買い手が購入したときの価格ではなく、ローンの借り換えをした時の住宅鑑定価格も多数含まれています。これでは、正確な比較ができません。」
次に指摘したいのは、住宅建築業者からの発表だ。木曜に出たM/Iホームズのレポートによれば、12月31日に終了した四半期は、建築契約数が前年の同時期を61%下回った。また、新築住宅価格の下落が原因になり、買い契約取り消し数が前年の同時期を63%上回った。
メリテージ・ホームズも、同様な発表をしている。第4四半期の建築契約数は42%の減少になり、買い契約取り消し数は創業以来最高のレベルに達した。実際に売れた住宅数は1201件だが、これは前年同時期の2072件を大幅に下回った。
一部の消費者、そして住宅建築業者の声を聞く限り、米国住宅市場に回復の気配は見られない。しかし、全米不動産業協会のレポートからは、「最悪」という事態を読み取ることはできない。これでは状況が把握できないから、米抵当銀行協会の、ダグ・ダンカン氏の見方を記しておこう。「地域的には、今年、中間価格は10%から20%の下げになるでしょう。全米の住宅売上数は、7%から8%の減少になりそうです。」