Friday January 12, 2007

US Market Recap

注目銘柄は無視!

ヘンリー・ブロジェット氏が、最近また話題になっている。2003年、証券業界から追放になった氏だが、90年代後半、インターネット株アナリストで、氏の右に出る者は一人もいなかった。先月の中頃から、テレビや雑誌では「2007年、注目の10銘柄」といった特集が多い。しかし、ブロジェット氏は「それらの銘柄を買ってはいけない」、と警告する。少し話を聞いてみよう。

「それらの株を買わない、と約束できるなら、注目10銘柄の記事を読むことは止めません。とにかく、注目銘柄を買っては駄目です。投資者たちは、なぜ個別銘柄を買うのでしょうか?一番の目的は、S&P500指数などに代表される、マーケット以上の利益を上げるためです。

S&P500、と簡単に言いますが、なかなかの強敵です。過去10年のデータを見ると、ファンドマネージャーで、S&P500指数以上の成績を常に出しているのは4人に1人もいません。プロでさえこんな状態ですから、常識的に考えて、雑誌の方が優れている、ということは先ずありえません。考えてください。大事な場面で、あなたはスポーツ記者を代打に起用するでしょうか?

雑誌やテレビで紹介される材料は、マーケットで既に消化済みです。当たり前の話ですが、テレビや雑誌が特定の銘柄を取り上げる理由は、それが話題になっているからです。あなたの手元に雑誌が届くころは、多くのプロたちが何度も売買を済ませ、それらの注目銘柄はゴミ箱行きになっている可能性があります。

雑誌社やテレビに、注目銘柄を教えたのは誰でしょうか?記者やレポーターが自力で発掘したのでしょうか?皆さんの察するように、情報を流したのはプロです。記事のお陰で、株価が急騰したら、あなたはどうしますか?持ち株を売って、利食うのではないでしょうか。プロも同様です。

もちろん、役にたつ記事もあります。マネー誌は、バンガード・インデックス・ファンドを注目すべき投資の一つに含め、個人投資家に適切な情報を提供しています。インターネットでは、ヤフー・ファイナンスに投稿している、ベン・スタイン氏(エコノミスト)のアドバイスは一読の価値があります。

大した価値の無い情報なのですが、なぜ毎年のように雑誌は注目銘柄特集を出版するのでしょうか?これも、皆さんが察するように、銘柄特集は雑誌の売上に好影響だからです。」

人気アナリスト、として活躍したブロジェット氏は、こんなことも付け加えている。「個人投資家の多くは、銘柄選びや適切なマーケット予測が重要だと思っています。しかし、そんなことに時間を使う必要はありません。重要なのは、マーケット自身に、耳を傾けることです。」

Stocks You Need To Know About

アルトリア(MO)

アナリストが最も好む株、ということで昨日紹介したアルトリア(MO)の目標株価が、UBS証券によって81ドルから94ドルに上方修正された。まだ引けまで20分ほどあるが、下が日足チャートだ。

0111mo.gif

後味の悪い上ヒゲができている。攻撃的な人なら、これは空売りシグナルだ。

Wall Street English

イングランド銀行

The Bank of England announced at midday on Thursday that its monetary policy committee had voted to raise the official rate of borrowing by 0.25%, to 5.25%. Analysts were surprised by the timing of the increase as many had been expecting a hike this February.

木曜、イングランド銀行は金利を0.25ポイント引き上げて5.25%に設定した。アナリストは、2月に金利引き上げを予想していただけに、今回の利上げに驚かされている。

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