1月効果を誤解している人たちが多い、とマーク・ハルバート氏(ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト)は言う。「中途半端な投資知識は危険です。1月効果は、株式市場全体に起きる現象ではありません。対象になるのは、小型株だけです。現に、大型株の1月は平均以下の成績ですから、S&P500指数やダウ指数に属する銘柄は避けた方が無難です。」小型株だけ?それでは、どの株を買ったらいいのだろうか。氏の話を続けよう。
「1月効果は、小型銘柄だけに限られる、ということを知っている人たちでも、この現象を中々うまく利用できないのが現状です。その理由の一つは、選択できる株が、上場されている小型株の中で最も小さな10%に限定されるからです。このような株だけに投資する、DFA U.S. スモールキャップ(DFSTX)、というミューチュアルファンドがあります。DFAのウェブサイトで調べると、このファンドに属する銘柄の中間時価総額は2億6800万ドルです。
S&P500指数に属する銘柄で、一番時価総額が低いのは、PMCシエラの15億9000万ドルです。これで、いかに2億6800万ドルが小さなものか、理解していただけたと思います。
たとえ、適切な時価総額のある銘柄を見つけたとしても、一つ大きな問題があります。株価には、売値と買値がありますが、1月効果に利用できる株は、売値と買値が大きく離れているものが多いので、満足な利益を出しにくいのです。理論上の話ですが、解決策として、手数料が無料のミューチュアルファンドを使うことが考えられます。
そこで、手数料のかからないファンドを調べたのですが、小型株専門という名前がついていても、どのファンドも対象銘柄の時価総額がかなり大きいのです。それなら、DFA U.S. スモールキャップ(DFSTX)を買えば良い、と言われるかもしれませんが、ファンドの性質上、短期投資に向いていないのです。
20年以上前になりますが、カンザス・シティ商品取引所が、ユニークな1月効果用の投資を発表しました。先物指数を利用するのですが、先ずバリューライン(小型株の動きを示す指数)の3月限を12月20日の大引け直前に買い、そして同時にS&P500の3月限を空売ります。ポジションを処分するのは1月9日の大引けです。過去23年間、このやり方で損が出たのは2回だけです。
先物、と聞いただけで直ぐ敬遠する投資者が多いですが、それは先物の知識不足が原因になっているようです。先物には、先物専用の口座が必要になります。とにかく資料を集めて、先物市場の勉強から始めてください。」
Tuesday December 12, 2006
US Market Recap
少し変わった先物利用法
Current Topics
弱気48.57%
人気ブロッガーたちの相場観が発表された。
48.57%と、下げ方向の予測が圧倒的に多い。
最近の動きを見ると、強気(緑色)が極端に減っている。ということは、もうしばらくマーケットは上げそうだ。
Wall Street English
投資アドバイザーの一言
"In many ways, navigating the markets is like landing a plane on a foggy day."
株式投資は、霧の深い日に飛行機を着陸させることに似ている。(ダグ・ウェイクフィールド)
株式投資は、霧の深い日に飛行機を着陸させることに似ている。(ダグ・ウェイクフィールド)