火曜のFOMC(連邦公開市場委員会)では、現行金利の5.25%が据え置かれる、という見方が圧倒的に多い。金利引下げを期待するマーケット関係者もいるが、ハリス・プライベート・バンクのジャック・アブリン氏は、「どう考えても、現状況では据え置きしかありません」、と強調する。
金利と密接な関係にあるのが国債だが、この国債暴落を予想するのは、トレンド・マクロリティクスで投資アドバイザーを務めるドナルド・ラスキン氏だ。さっそく説明を聞いてみよう。
「全く疑う余地はありません。1990年代のナスダックのように、今日の国債市場は完全なバブルです。イールド・カーブ(利回り曲線)を見てください。10年物国債利回りは、短期金利のフェデラル・ファンズより0.75ポイントも低いのです。正常な状況なら、長期金利が短期を上回るのが当然です。
長期金利が低い原因は、アメリカ経済が冷えこみ、金利は引き下げられることになる、というのが多くのエコノミストやアナリストの説明です。しかし、現在の状況を見る限り、米国経済が急ピッチに減速しいている、という兆しはありません。たしかに、一部の地域では住宅市場が大きく下げていますが、連銀関係者たちは、相変わらずインフレの危険性を指摘しています。こんな状態ですから、先ず金利引下げは無いでしょう。
もし今の国債市場が、ナスダックが5000ドルを記録した2000年と同じ状況なら、暴落は間近です。私の顧客は、ヘッジファンド・マネージャーや銀行などの機関投資家です。一般個人投資家と違い、膨大な資金を持つ彼らは、情報量も豊富です。彼らの意見を総合すると、現在の国債市場はナスダックの1999年に似ています。ですから、暴落までは少し時間があります。
繰り返します。現在の極めて低い長期金利は、金利引下げを見込んで、国債が買われているためです。しかし、皆が予測するような大きな米国経済冷えこみは無いでしょう。ですから、金利引下げはありません。それどころか、インフレ対策として連銀は金利を引き上げることになるでしょうから、結果的には国債が大きく売られることでしょう。」
ラスキン氏は、更にこう付け加えている。「金や商品の価格が上がり、ドル安が進みます。ドルに対する信頼感を回復させるために、連銀は金利引き上げを実行します。これが国債売りを呼び、長期金利上昇を引き起こします。これらのことが全て起きればドルが買われ、金価格は下降します。覚えておいてほしいのは、どんな状況でもトレードチャンスがある、ということです。」
Monday December 11, 2006
US Market Recap
国債バブル
Stocks You Need To Know About
XTOエネルギー(XTO)
スコット・スミス氏(ブリーフィング・ドット・コム)は、XTOエネルギー(XTO、オイル銘柄)を買い候補にあげている。氏の言葉を引用しよう。
「先月、48ドルのレジスタンスを突破して、現在ブルフラッグが形成されています。ですから、このフラッグからのブレイクアウトが買いシグナルです。60ドルあたりを狙えると思います。」
「先月、48ドルのレジスタンスを突破して、現在ブルフラッグが形成されています。ですから、このフラッグからのブレイクアウトが買いシグナルです。60ドルあたりを狙えると思います。」
Wall Street English
ある投資者の反論
dowalker1 さんが、ラスキン氏にこう反論している。
No way will China, Japan and India among others abandon the US Tbill.
中国、日本、インド、それに海外の投資家がアメリカの国債を投げることは無い。