新人トレーダーが最も犯しやすい過ちは何だろうか?「投資苑」の著者、アレキサンダー・エルダー氏の言葉を引用するまでもないが、トレードで間違いを犯すと、損という形で直ぐ結果が数字に表れる。何度も同じ失敗を繰り返さないことが大切なのだが、「多くの新人は、スタートの時点で既に間違っています」、とマイケル・シンシア氏(ザ・ロングターム・デイトレーダーの著者)は言う。さっそく説明を聞いてみよう。
「何か物事を始める時は、それなりの準備が必要です。しかし、多数の新人トレーダーは十分な知識や技術を習得する前に、トレードの世界に入ってしまいます。弱肉強食が、マーケットのルールです。ベテラントレーダーはサメ、新米はエサになる小魚です。サメといっしょに、同じ水の中で泳ぎ続けたいなら、先ずサメから学んでください。
アレキサンダー・エルダー氏も述べていることですが、学ぶことは時間がかかります。とにかく焦ってはダメです。大手証券会社のベテラン・トレーダーたちは、最初から優れていたわけではありません。徹底した先輩たちからの指導が無ければ、今日の彼らは存在しません。本だけではなく、実際に受講した人たちの話を参考にして、トレード・セミナーに参加することが大切です。
これは新人だけに言えることではありませんが、資金のことで必要以上に感情的になってはいけません。新人トレーダーに、「あなたにとって金とは何ですか?」、と質問してみました。10人中9人は、「金は生活の安全を保証するものだ」、という回答でした。
金=安全、という考え方では感情的になって当然です。トレードで損を出すことは、生活の安全を失うことを意味しますから、これでは正しいトレードができません。サメ(ベテラン・トレーダー)を観察して分かることは、彼らの顔色を見ただけでは、損をしているのか儲けているのかが、全く分かりません。冷静なトレードを身につけるためには、金額的に気にならない小さな株数から始めることを勧めます。
「動くものなら何でもトレードする」、と言うトレーダーたちがいます。他の言い方をすれば、これらのトレーダーには専門分野がありません。大手証券のプロトレーダーを考えてください。彼らは毎日同じ銘柄だけをトレードしています。ですから、昨日はマイクロソフトをやって、今日はS&P500の先物、などということはありえません。
銘柄を一つに絞れ、と言っているのではありません。数銘柄だけと付き合い続けることで、銘柄の持つクセや特徴を把握することができますから、最終的に良いトレード結果をあげることができます。」
Tuesday December 5, 2006
US Market Recap
サメから学ぶ
Stocks You Need To Know About
半導体セクター
上は、半導体セクター指数に連動するSMHの5分足チャートだ。10時半過ぎにブレイクアウトしているが、このタイミングが面白い。ちょうどその時間帯テレビで、中堅証券のアナリストが、半導体銘柄を避けることを勧めていた。「ニュースはフィクション、チャートが真実」、というケビン・ハガティー氏の言葉を思い出してしまった。
Wall Street English
ゼネラルモーターズ(GM)
Billionaire investor lost about $8.6 million on stock trades but got $100 million in dividends.
GMを買収するのでは、と一時は騒がれた大投資家のカーコリアン氏だが、結局GMから手を引いた。結果は約860万ドルの損だが、1億ドルにおよぶ配当金を得たようだ。
GMを買収するのでは、と一時は騒がれた大投資家のカーコリアン氏だが、結局GMから手を引いた。結果は約860万ドルの損だが、1億ドルにおよぶ配当金を得たようだ。