ついに、2006年度のクリスマス・ショッピング・シーズンが始まった。開店時間に違いはあっても、アメリカでは全ての店が一斉に感謝祭の翌日(黒い金曜日)からクリスマス・セールを開始する。プロ野球でいうなら、公式戦開幕日に相当するから、正に待ちに待った買い物客が、格安品を狙ってショッピングセンターに押し寄せるわけだ。
ここで質問。なぜ、クリスマスセールの初日が、「黒い金曜日」と呼ばれるようになったのだろうか?
1、たくさんの買い物客で、小売店が大きく黒字になるから。
2、買い物客が、まだ早朝の暗いうちから店の前に並び始めるから。
3、この日は株式市場が下げる傾向があるから。
4、調子にのった買い物客は金を使いすぎ暗い気分に落ち込むから。
(正解は下を参照)
最近の傾向は、黒い金曜日の開店時間が早くなってきていることだ。最大手のウォルマートが店を開けたのは午前5時だから、これは遅い方だ。ロサンゼルス郊外にある、サイタデル・アウトレット・センターは金曜日を待てず、木曜の夜11時に開店した。
クリスマス・シーズンの売上は、年間売上の20%以上を占めるから、正に小売業者の稼ぎ時だ。はたして買い物客たちは、思ったように金を使ってくれるだろうか?住宅市場が冷え込んでいるから、今年の売上は、あまり大した期待ができない、という意見があるが、CNNニュースの報道によれば、67%の消費者(2500人を対象)は、クリスマス・ショッピングと住宅価格は関係無い、と回答している。
「消費者が、下降する住宅価格をさほど気にしていないのは、個人所得の上昇が原因です。10月の小売売上結果には、いくつかの問題点もありましたが、今年全体を通して見ると6.5%の伸びです。住宅市場は低迷ですが、個人所得は今年平均で8%ほど上がっています。これが、小売売上を支えている鍵です」、とエコノミストのマイケル・ニーミラ氏は言う。
世界最大の小売業者、ウォルマートの業績には、まだ力強さが表れていない。第3四半期決算、一株利益はアナリストの予想を上回ったが、肝心の売上は予想以下だった。ガソリンやエネルギー価格が値下がりしていただけに、この売上結果に一番おどろいたのは、ウォルマートの経営陣だ。
「ガソリンの値段が下がり始めましたから、ほとんどのアナリストは、ウォルマートの売上が上がることを信じていました。しかし、消費者は安売りを専門にするウォルマートを避け、質の良い高級品を扱うデパートに向かったのです」、とニーミラ氏は説明している。
巻き返しを狙って、既にウォルマートの最高経営責任者は、更なる安売りをクリスマス・セールで実施することを発表している。ライバルのターゲットも、負けずに対応する、と宣言しているから、今年のクリスマスの贈り物は、安く手に入りそうだ。
(クイズの正解は1番)
Saturday November 25, 2006
US Market Recap
小売業者の正念場
Stocks You Need To Know About
ウォルマート
それでは、ウォルマートの日足チャートを見てみよう。
上を見ても下を見てもギャップ(窓)だ。これでは買いも売りもダメだ。
Wall Street English
売られるドル
最近のドル売りに関して、ブルームバーグから、こんな報道があった。
A trader is saying that hurting the dollar is a secret Chinese document from the Chinese Central bank saying that their dollar inventory is too high and may need to sell in order to diversify.
太字にしたが、secret Chinese document(中国の極秘文書)、という部分には笑ってしまう。「中国は大量にドルを持ちすぎだから、ドル売りを考えている」、と要約できる。ようするに噂だ。
A trader is saying that hurting the dollar is a secret Chinese document from the Chinese Central bank saying that their dollar inventory is too high and may need to sell in order to diversify.
太字にしたが、secret Chinese document(中国の極秘文書)、という部分には笑ってしまう。「中国は大量にドルを持ちすぎだから、ドル売りを考えている」、と要約できる。ようするに噂だ。