Friday November 24, 2006

US Market Recap

高利回り獲得法

現在の米国金利環境で有利なのは、債券型ファンドだろうか、それともマネーマケットファンドだろうか?ごく基本的な質問なのだが、簡単に回答するのは難しい、と経済コラムニストのチェット・カリアー氏は言う。逆利回り現象が理由のようだが、氏の説明を聞いてみよう。

正常な状態なら、債券ファンドの利回りはマネーマーケットファンドより高くなる。しかし、今日のマーケットでは、このルールが通用しない。たとえば、現在2年物国債の利回りは4.75%、そして10年物が4.6%だから、利回りの逆転現象が起きている。

もっと有利が利回りが欲しければ、マネーマケットファンドを調べてみることだ。Imoneynet.comを見てみると、4.9%を超えるものが目につく。例を挙げれば、バンガード・フェデラル・マネーマーケットファンドは5.02%、そしてフィデリティ・USガバメント・リザーブが4.9%だ。

何も迷うことはないだろう!マネーマーケットファンドを選べば良いことだ。債券型ファンドと違って元本割れの危険も無い。それに、連銀はしばらく金利を現状に据え置くことになりそうだから、今はマネーマーケットファンドが有利だ。もっともな意見なのだが、はたしてそうだろうか?

銀行口座のように資金が保証されているわけではないが、たしかにマネーマーケットファンドが元本を割る危険は、まず有りえない。しかし問題は、短期金利に連動するマネーマーケットファンドの性質だ。現行の金利がしばらく継続したとしても、連銀がひとたび利下げに踏み切れば、とうぜんマネーマーケットファンドの利回りも追従する。

なぜファンドマネージャーたちは、わざわざ利回りの低い10年物国債を買うのだろうか?一見バカらしい投資判断のように映るが、全資金をマネーマーケットファンドに入れてしまったのでは、長期間にわたって現行の利回りを確保することができない。

簡単に回答できない、と言っていただけに、カリアー氏の結論はどちらかに決めるのではなく、債券型ファンドとマネーマケットファンドの両方を利用することを勧めている。

カリアー氏が指摘しているように、マネーマーケットファンドは短期金利に連動する長所でもあり、短所でもある性質がある。2年物、10年物といった国債期間ほど長くなく、ある一定期間利回りを確保するなら、資金が保証されている定期預金だ。

利回りの高い、上位5銀行の6カ月定期を見てみよう。

Current Topics

来週の焦点

耐久財受注、消費者信頼感、中古住宅販売件数、個人所得、個人消費、自動車販売台数、とにかく来週のカレンダーは忙しい。一波乱あるかもしれないが、以前フィデリティの大口取引デスクの責任者だったケビン・ハガティー氏の言葉を頭に入れておきたい。

「大手ヘッジファンドによる、月末のお化粧買いがあるはずだから、来週のマーケットも強くなりそうだ。」

Wall Street English

株式市場の問題点

ヘッジファンドマネージャー、ティム・トゥルーベンバック氏は、こんなことを言う。

The only problem we have to concern ourselves with is in the fact that everything is rising and overwhelming bullish sentiment. Clearly, these are not reasons to avoid the market, but they do remind us to be very watchful for any distribution or signs that leading stocks may be stalling.

要約すると、氏は皆があまりにも強気すぎることを心配している。もちろん、それだけの理由で株を避ける必要はないが、現在マーケットをリードしている株を監視して、状況の変化を敏感に捕らえよう。

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