インベスターズ・ビジネス・デイリー紙の創立者、ウィリアム・オニール氏、といえばCANSLIMの株投資方法で有名だ。単にファンダメンタルズが良い株を買うのではなく、チャートパターンも重要な銘柄選択条件であることが指摘されている。それでは、どうしてチャート分析が大切なのだろうか?そんな質問に対する回答が、、「なぜテクニカル分析が重要なのか」、と題してマーケット関連者に広く読まれている「バロンズ」に載っていたので、少し見てみよう。
著名テクニシャン、マイケル・カーン氏によれば、テクニカル分析には、三つの大きな目的がある。
1、現在の株価レベルを見るだけでなく、どのようにして現位置まで来たかを確認する。トレンドライン、サポート/レジスタンスラインの利用が役立つ。
2、トレンドの強さを確認する。出来高や、モメンタム分析が重要になる。
3、個別銘柄とセクター、そしてマーケット全体との比較をして、銘柄の相対的強弱度を確かめる。
カーン氏が勧める分析ツール:
1、トレンドライン: トレンドが友達、と言われるように、先ず銘柄のトレンドを確かめよう。高値と安値がより高くなって行くのはアップトレンド。そして、その逆がダウントレンドだ。言葉で言うと面倒だが、トレンドラインを引けば、銘柄の基調は簡単に分かる。買いを考えているなら、銘柄は上げ基調にあるものだけに限定することだ。
2、抵抗線/支持線: どの辺で買い手が現れるだろうか?どこで売り手が登場するだろうか?それを教えてくれるのが抵抗線と支持線だ。買いを考えているなら、直ぐ上に抵抗線が走っていない銘柄を選ぶことが大切だ。逆に空売りをするなら、近くに支持線が無い銘柄を選ぼう。
3、移動平均線: 投資者によって使う数値は違うが、50日と200日移動平均線が一般的だ。買う場合は、株価は移動平均線より上にあることが大切だ。もちろん、移動平均線も上昇していることを確かめよう。株価があまりにも移動平均線から離れている銘柄には気をつけよう。一転反落の危険性がある。
4、出来高: トレンドの健康度を測定するには、出来高の分析が重要だ。株価の上昇には、出来高の増大が伴っているだろうか?買いが買いを呼ぶ、という表現があるが、それを実際に数値で示したものが出来高だ。
5、レラティブ・ストレンクス: 銘柄をS&P500指数などと比べて、相対的な強弱度を調べよう。注目している銘柄が、指数の伸び率より劣っているなら、早い値上がりは期待できない。
カーン氏は、更にこう付け加えている。銘柄を分析している時は、偏見を捨てること。いったん買いだ、と決めてしまうと、おかしな判断をしてしまう人が多い。「直ぐ上には抵抗線がある。しかし、ファンダメンタルズが抜群に良いから、たぶんブレイクできるはずだ。」もしそう思ったとしても、実際に出動するのは、株価が本当にブレイクしてからだ。
Tuesday November 21, 2006
US Market Recap
テクニカル分析の基礎
Stocks You Need To Know About
AMD
ソロス氏がAMD(アドバンスト・マイクロ・デバイシーズ)を買っている、という報道があった。さっそく日足を見てみよう。
直ぐ上には抵抗線、それに株価は50日と200日移動平均線より下だ。テクニカル的には買えない株だから、ソロス氏の理由はファンダメンタル的要素だ。
Wall Street English
冴えない住宅市場
Sales fell by 36% in Arizona; 34.2% in Florida and 28.6% in California.
とにかく住宅が売れない。特にひどいのが、アリゾナ州36%減、フロリダ州34.2%減、そしてカリフォルニア州が28.6%減、とそれぞれ去年の販売数を大きく下回っている。
The Detroit market, buffeted by auto industry layoffs, suffered the largest loss; prices there plummeted 10.5 percent, to a median of $154,100.
住宅価格が、最も値下がりしているのは、自動車産業不振のデトロイトだ。中間住宅価格は、去年より10.5%低い15万4100ドルだ。