あと2カ月を残すのみとなった2006年、大きな伸びを期待できるものは何だろうか?ここまでダウ指数が上がってしまうと、さすがに割高感があって買いにくい。それなら、出遅れている小型や中型株が狙いだろうか?ここで少し変わった意見、マネー・アンド・マーケッツのショーン・ブロードリック氏の話を紹介しよう。
「ファンダメンタル的要素が揃い始めています。第4四半期、銀は予想以上に大きなラリーを展開する可能性が高くなってきました。ここしばらく、横ばい状態が続いていましたが、次の動きは力強いブレイクアウトになりそうです。現在の銀価格は12ドルほどですが、15ドルを狙えるだけでなく、場合によっては20ドルの突破もありえます。
銀上昇の原動力をいくつか挙げましょう。今日からシャンハイの金取引所で、試験的に銀の取引が始まりました。この試験取引の成功は間違いありません。中国から膨大な資金の流れこみが予想され、既にその影響を織り込んで、シャンハイの株式市場は5年ぶりの高値を記録しました。
世界宝石連盟の調べによると、中国、インド、そしてロシアでの銀消費量は、向こう数年間、二桁の伸び率が予想されます。しかし、供給量が問題です。地下にある銀は除いて、地上に備蓄されている銀は、1990年、約22億オンスありました。1995年には14億オンスに減少し、現在の量は3億オンスにすぎず、ここ50年間で最低のレベルです。
銀の工業用使用量も上昇しています。たとえば最近開発された、銀・亜鉛電池はリチウム電池より長持ちし、とつぜん火災を起こして、ノート型パソコンを破壊する心配もありません。
上場投信のSLVは、現在1億328万オンスの銀を所有しています。4月は2100万オンスでしたから、飛躍的な伸びです。先日提出された書類によれば、SLVは1682万2727株を更に発行して、1億6800万オンスの銀買い足しを計画しています。銀市場に参加する簡単な方法として、SLVを買うこともできますが、これは単に銀の値段に連動するだけですから、あまり面白味がありません。
ここで注目したいのが、バンクーバーに本拠地を置くシルバー・ホイートン(SLW)です。銀鉱銘柄ですが、この会社は全く銀鉱を所有しません。ですから、採掘に関連した機材費などの経費がいっさいありません。シルバー・ホイートン社は、メキシコ、スウェーデン、ペルーなど世界各地の鉱山と契約を結んで銀の生産をしています。最近の四半期の生産量は270万オンスにのぼり、経費を計算すると1オンスあたり3ドル90セントです。これは極めて魅力的な数字です。
2006年度、シルバー・ホイートンの生産量は1500万オンスを超えることが予想され、2009年には2000万オンス達成が見込まれています。第3四半期の決算が11月2日に予定されていますから、その前に買ってみるのも面白いアイディアです。」
Wednesday November 1, 2006
US Market Recap
クリスマスプレゼントは銀
Stocks You Need To Know About
ドル/円
午前10時、予想以下のシカゴ購買指数が発表され、ドルが急落した。下は1分足チャートだが、面白いことに、ブレイクダウンしたのは、購買指数発表の2分前だ。そこでドルを空売れなかった人たちは、ベアフラッグが売りシグナルになった。
Wall Street English
火薬を濡らすな
好調なマーケットを見ていると、どうしても何か買わないと気がすまない投資家が多い。今年もあと残り少ないだけに、乗り遅れ組は必死だ。さて、どの銘柄で行こうか、と物色している人たちに、アドバイザーのジェーミー・ドルゴッシュ氏は、こう警告する。
Keeping the powder dry. 「火薬を濡らすな」
There is really no compelling reason to take risk at the moment.
今、無理して危険をおかす必要はない。
正に慎重論だ。