Friday October 27, 2006

US Market Recap

暑くもなく、寒くもない

イギリスの童話、「3匹のクマ」に登場する主人公は、ゴルディロックスという名前の女の子だ。そして現在、アメリカが経験しているのは、ゴルディロックス経済だ、と言うアナリストが多い。これは良い状態なのだろうか、それとも心配した方がいいのだろうか?

話を忘れてしまった人のために、簡単な復習をしよう。森で道に迷った女の子(ゴルディロックス)が、クマの家を見つけた。(単に散歩していただけかもしれない。)中に入ると、テーブルの上には三つのスープがあった。(スープではなく、オートミールという訳もある。原語はporridge)

お父さんクマのスープは熱すぎる。お母さんクマのは冷たすぎる。しかし、子どものクマのスープは丁度よかった。どうだろう?話を思い出されただろうか?ということで、ゴルディロックスちゃんは、子どものクマのスープを飲んだ。

途中を飛ばして結末に進もう。女の子は眠くなったので寝室へ行くと、三つのベッドがあった。お父さんクマのは硬すぎ。お母さんクマのは柔らかすぎ。子どものベッドは丁度よかった。子どものベッドで寝ていると、クマたちが帰ってきた。ビックリした女の子は、飛び起きて逃げさる。ようするに、ゴルディロックス経済というのは、丁度良い状態のことだ。

「快適なベッドで眠るゴルディロックスちゃんは、まるで今日の投資者のようです」、とインベスター・アラートのジョン・ムガリアン氏は言う。連日ダウ指数の高値更新が報道され、投資者たちはベアマーケットのことなど、全く頭に無いことだろう。もし今、クマが現れたら投資者はどんな反応を示すだろうか?氏の話を続けよう。

「昨日の金利据え置き発表は、単なる時間の浪費です。連銀は最初から、金利を引き上げることなど考えていません。中間選挙まで、あと約二週間です。こんな重要な時期に、金利引き上げなどありえません。現に、引き上げを唱えたのは、リッチモンド連銀のジェフリー・ラッカー氏だけです。

ソフトランディングが主流意見ですが、住宅市場を考慮すると、いまだにハードランディングの可能性を、完全に否定することはできません。更に、逆利回り現象や中東問題も心配要素です。

ソフトランディングを提唱する人たちは、最近下がったエネルギー価格を指摘します。たしかにその通りですが、いぜんとして高いレベルであることも事実です。それに、こんなことも言えます。オイルが急騰している時は、中東からのオイルに依存することをやめて、代替エネルギー開発が叫ばれました。しかし、オイルの下落で、そんな声が聞こえなくなり、節エネは死語になったようです。

中間選挙終了後、エネルギー価格の上昇が始まることでしょう。そして株式市場は、8%から10%ほど下げると思います。きっと投資者たちは、森の中へ逃げさることでしょう。」

Stocks You Need To Know About

あるトレーダーの話

格下げを喰らった、トライデント・マイクロシステムズ(TRID)を、今日のほぼ安値で買えた、とデロンさんというトレーダーが喜んでいた。さっそく話を聞いてみた。

1026trid.gif

ギャップダウンで始まったが、赤い線に支えられて、強気な長い尻尾ができたから買った、ということなのだが、いったいこの赤い線はどう引いたのだろう?(上は15分足チャート)

答えは、下の日足チャートだ。これで赤い線の正体が分かった。

1026tridB.gif

Wall Street English

35年ぶりの大幅下落

Prices post nearly a 10% decline from a year earlier and more than 15% from peak; lower prices lift September sales 5.3%.

冷え込む米国新築住宅市場の報道だ。

去年の同時期と比べると、新築住宅価格は約10%の下げ、そして頂点からは15%以上の下落だ。この大幅な価格下落で、9月分の新築住宅販売数は5.3%上がった。

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