ヤフー(YHOO)はもう見込みが無いのだろうか?1月9日、43ドル66セントだった株価は、現在たったの23ドル21セントだ。ここまで下がったのだから、そろそろ買えそうだ、と思うかもしれないが、10月に入ってから、ヤフーを格上げしたアナリストは一人もいない。
たとえば、10月20日、スタイフェル・ニコラスのアナリストは、ヤフーを「買い」から「ホールド」に格下げ。10月18日、ドイツ銀行は、目標株価を25ドルから24ドルに引き下げ。同18日、UBS証券は、36ドルだった目標株価を33ドルに下方修正。更に同18日、パイパー・ジャフレーも株価ターゲットを引き下げているから、これでは投資者も足がすくんでしまう。
アナリストの悲観的な意見が18日に集中した原因は、前日の決算発表が大きな原因だ。たしかに予測されたとおりの結果だったが、第3四半期の収益は、去年の同時期を37%も下回った。おまけに、第4四半期の利益はアナリストの予想以下になる、というからガッカリな話だ。
ここで、「マッド・マネー」のジム・クレーマー氏の意見を引用しよう。「業績不振はヤフーだけの問題でなく、業界全体が低迷している、とヤフーは言います。しかし、同業のグーグル(GOOG)を見てください。すばらしい収益を上げています。業界全体が悪い、というのは単なる言い訳です。マズイのはヤフーの経営陣です。
ヤフーが以前のような人気を取り戻すためには、モンスター・ワールドワイド(MNST)を買収する必要があります。モンスター・ワールドワイドは、オンライン求人市場の48%を牛耳っています。それに、多くの新聞社とも提携しています。小型企業買収がヤフー再建に必須ですから、買収ターゲット候補として、モンスターを買うのも一案です。他には、バンクレート(RATE)やザ・ノット(KNOT)も狙えると思います。」
ヤフーの経営陣が悪い、とクレーマー氏は指摘しているが、こんなことも付け加えている。「最高経営責任者、テリー・セメル氏が首になるなら、徹底的な買いを勧めます。とにかく、早急な経営陣の入れ替えがない限り、株価は21ドルまで下げるかもしれません。」
セメル氏の評判は良くない。株掲示板には、セメル非難があふれている。
「セメル氏を直ぐ首にしろ。ヤフーの事より、トム・クルーズの赤ちゃんを見に行くことを優先させているのだから、こんな人は会社に必要ない。」 JOCO52さん
「ヤフーを崩壊させた犯人はセメル氏だ。即刻クビにしろ!」 CTURGRE2さん
引用していたら切りが無い。しかし、これだけ嫌われている株だから膨大な空売り残がある。8月時点で、ヤフーの全空売り残を買い戻すには、3.07日の日数が必要だったが、現在この数字は7.07日に膨れ上がっている。ニュースの内容によっては、一斉の買い戻しが期待できるだけに、ヤフーは注目の一銘柄だ。