膨大な損を出した、アマランス・アドバイザーズから、私たちは何を学ぶことができるだろうか?コネチカット州に本社を置くアマランスは、エネルギー市場専門のヘッジファンドとして、優秀な成績を上げていたが、天然ガス投機に失敗して60億ドル以上の資金を失った。
ここ10年間、ヘッジファンド業界の成長には、目をみはるものがある。現在8000あまりのヘッジファンドがビジネスを展開し、運用されている総資金は1兆2000億ドルを超える。成績の方は、決して全てがずば抜けたものではないが、ほとんどのファンドは、商品市場やエネルギー市場に資金を移すことで、株のベアマーケットをモロにかぶることはなかった。
推定によれば、最近2年間で約25%のヘッジファンド資金が、エネルギー市場に流れ込み、これがオイルやガソリン価格を大きく押し上げる一因になったことは間違いない。高いガソリンは、消費者に迷惑な話だが、高騰が続いたエネルギー市場で、資金を運用したヘッジファンドが直面したリスクも多大なものだ。
天然ガス市場は不安定な価格で有名だが、アマランスは「スプレッド・ポジション」を利用することで、万が一の場合に備えていた。スプレッド・ポジションは、ある限月を買い、ある限月を売る方法を意味し、普通の売買方法より危険度が低いといわれている。
「思い出してほしいのは、90年代の終わりに破綻した、大手ヘッジファンド、ロングターム・キャピタルです。ロングタームがつぶれた原因はスプレッド・ポジションです」、とエコノミストのジェレミー・シーゲル氏は言う。まだ、アマランスの細かい具体的な失敗原因は分からないが、シーゲル氏の話を続けよう。
「ヘッジファンドはリスク回避を強調します。しかし、実際に今回のアマランスで分かるように、ヘッジファンドはマーケットが持つボラティリティから逃げることはできません。ある市場が活発になれば、次々と他のヘッジファンドが参入してきます。これが更にボラティリティを増大させ、ファンドの直面するリスクも上がります。
多くのヘッジファンドマネージャーは、商品市場は株式市場から大きな影響を受けることはない、と言いますが、これは間違いです。実例をあげれば、9月11日にニューヨークを襲った惨事です。航空会社だけでなく、株全体が大幅に下げましたが、エネルギー市場も下落したことを忘れてはいけません。
たとえ10年、20年のデータを基にテストしても、ヘッジファンドはマーケットの持つボラティリティを避けられません。十分に検討されたスプレッド・ポジションでも、極端なボラティリティに襲われてしまえば、全くリスク回避ができない事実を、私たち投資者は頭に入れておかなければいけません。」
Friday October 20, 2006
US Market Recap
本当にリスクを回避できるのか?
Stocks You Need To Know About
決算を控えた
グーグルの日足チャートを見てみよう。
ブルフラッグができているから、投資者は好決算に賭けているようだ。
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Wall Street English
注目のグーグル
Today after the close GOOG is scheduled to report Q3 results, with analyst expecting EPS of $2.41.
引け後はグーグル(GOOG)の決算発表だ。2ドル41セントの一株利益が予想されている。
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