何もしないで待つことはつらい。伝説的な大投資家、ジェシー・リバモア氏はこんなことを言っている。「良いアイディアが相場で大きな利益を上げる秘訣ではない。最も重要なのは、絶好の時が来るまで静かに座っていることだ。」今日のトレーダーたちも、「手の上に座る」という表現で、我慢することの大切さを強調している。
さて、インベスターズ・ビジネス・デイリーに、関連した興味深い記事があった。要点を紹介しよう。
株が横ばいゾーンからブレイクアウトすると、そのまま一直線に上げるのではなく、以前の横ばいゾーンの上に、新しい横ばいゾーンを作ることがある。経験のある投資家なら、更なる上昇前の一休みであることを心得ているから、じっくりと次の動きを待つ。しかし、経験の浅い投資家は買い時を間違ったと早合点して、せっかく買った株を新横ばいゾーンで売ってしまう。
なぜ、多くの投資家は良い株をみすみす手放してしまうのだろうか?簡単に言ってしまえば、買いのタイミングが間違っていたからだ。どうしたら、こんな間違いを防ぐことができるだろうか?もし株が、横ばいゾーンからブレイクアウトしたら、横ばいゾーンの上辺から5%以内で買うことが肝心だ。
株がブレイクアウトした場合、棒上げになるのではなく、必ず一時的な戻し(下げ)がある。統計によれば、本当のブレイクアウトなら、戻しが8%を超えることは希だ。だから、どんなに悪くとも、買った値段から株が8%以上下げる時は、必ず損切ることもすすめたい。
これも珍しいケースになるが、ブレイクアウトした後、1週間から4週間で20%以上も伸びる株がある。そんな場合は、もちろん半分売っても構わないが、少なくとも8週間、その株を持ち続けよう。こんな勢いのある株は、短期間に2倍、3倍になる可能性があるから、ぜひ8週間のルールを覚えておいてほしい。
売りのタイミングをとらえるには、持ち株を指数と比較してみよう。たとえば、あなたがナスダック銘柄を買ったとしよう。この株の日足チャートと、ナスダック指数の日足チャートを見比べてほしい。指数は横ばい、または上げているのに、あなたの株が下げ始めた時は要注意だ。特に出来高を増大させながらの下げなら、機関投資家が売り逃げている可能性があるから、そんな場合は躊躇せずに持ち株を処分しよう。
その他には、持ち株の日足チャートに主要移動平均線を入れることも大切だ。20日移動平均線は短期トレンドを見るのに役立つから、株価がそこまで下げて反発しない時は注意しよう。50日移動平均線は中期トレンドを表し、多くのファンドマネージャーも見ている。だから、50日移動平均線を割る時は、持ち株を処分するのも一案だ。