Monday August 7, 2006

US Market Recap

ハリケーン銘柄、そして今週の焦点

8月、9月はハリケーンの季節だ。去年はカトリーナのおかげで、石油精製所の集中している、メキシコ湾岸州が大きな被害を受けた。おかげで全米のガソリン価格が値上がり、1リットル90円以下は昔の話になってしまった。そこで注目されるハリケーン銘柄だが、何を買ったら良いだろうか?もちろん、アナリストは既にあれこれと銘柄をあげている。しかし、いつもアナリストの話を聞くだけでは面白くない。

証券会社やファンド会社に勤務していなくても、個人投資者の中には、ユニークなアイディアを持っている人たちがいる。ブログでハリケーン銘柄を紹介している人も多いから、アナリストは幼稚なことが言えなくなった。経済コラムニストのジェームズ・アルツシャー氏は、ヤサー・アンワー氏のブログを土曜のコラムで取り上げた。

アンワー氏はカナダに在住する、ヨーク大学の学生だ。2004年から株を始め、メリルリンチで実務研修、そしてカナダの証券ライセンスも取得した。ブログで、アンワー氏は五つのハリケーン銘柄をあげている。アルツシャー氏は、「excellent(素晴らしい)」と形容したくらいだから読んでみる価値がありそうだ。

さて、肝心な五つの銘柄を見てみよう。全て小型株だ。先ず、ホーム・ソリューションズ(HSOA)、ゴールドフィールド(GV)、グローバル・インダストリーズ(GLBL)、インペリアル・インダストリーズ(IPII)、そしてブーツ&クーツ(WEL)だ。

ここで話題を今週の焦点に移そう。なんと言っても、火曜のFOMC(連邦公開市場委員会)が目玉だ。金利引き上げ無し、を期待するマーケット関係者が多いから、今回のFOMCは特に注目されている。世界最大の債券ファンドマネージャー、ビル・グロス氏も金利引き上げ無しを主張する一人だ。

グロス氏によれば、米国住宅市場の冷えこみが更に加速するようなら、連銀は2007年早々、金利を引き下げる可能性がある。これまでの歴史を振り返ると、連銀は金利を上げ過ぎる傾向があり、一番最後の利上げから6カ月後に金利引下げが始まる。

金利引き上げ一時停止論が主流になった一原因は、金曜に発表された雇用統計(7月分)だ。非農業部門新規採用者数は+11万3000と発表され、アナリストが予想していた14万2000に満たなかった。失業率も4.6%から4.8%に上がり、米国経済の冷えこみが見えている。

金利引き上げが終了すれば、マーケットは上昇基調に入るだろうか?投資戦略家の、バリー・ハイマン氏はこう語っている。「金利問題の心配が無くなるのは、投資者にとって嬉しいことです。しかし、マーケットの下げ基調は変わらないことでしょう。一転反落した金曜のマーケットが示すように、投資者たちは経済減速の現実に直面することでしょう。」

Stocks You Need To Know About

二番底の一例

アドバイザーのデーブ・ランドリー氏は、二番底の例として、タイドウォーター(TDW)の日足を紹介している。数字で示したように、1が最初の底、2が二番目の底だ。

もう一つ氏が指摘するのは、下降が止まった50日移動平均線だ。ここ2、3日、株価は下げているから、押し目買い候補として、ランドリー氏はTDWを週末のコラムであげている。

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Wall Street English

失業率、予期せぬ上昇

まずヘッドライン。

Unemployment Rate Climbs to 4.8 Percent

米国失業率が、4.8%に上がったことを報じた見出しだ。失業率上昇の原因は何だろうか?バンク・オブ・アメリカのアナリストは、こう述べている。

Companies are feeling the strain of rising costs for energy and raw materials as well as higher interest rates. They also remain uncertain about the economy's prospects for the balance of the year.

上昇するエネルギー・コスト、原料、そして短期金利が負担になり、今年後半に不安があるようだ。

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