Wednesday July 5, 2006

US Market Recap

相場のことは相場に聞け!?

ジョージ・ソロス氏のようなトレードをしたければ、先ず自分の直感を信じることだ、とフォーレックス・キャピタル社でアナリストを務めるボリス・シュロスバーグ氏は言う。「今日の天気だけを基にして旅行計画をたてるでしょうか?今、晴れていても一週間後は大雨かもしれません。」

株や先物も天候のように変わりやすい。皆さんも既に経験済みと思うが、上昇基調だったマーケットが突然崩れたり、横ばいだった株が、いきなりブレイクアウトすることがある。「目の前に見えるものだけに頼ってトレードしろ。意見は無視だ。そんなアドバイスがありますが、それは間違っていると思います」、とアナリストの肩書き意外にも、トレーダーの顔を持つシュロスバーグ氏は付け加える。もっと説明してもらおう。

「ある銘柄の15分足チャートを見ているとしましょう。もし安値が切り上がっているなら、ほとんどの人たちは上昇の継続、という結論を出すはずです。しかし往々にしてそんな予想は外れ、株価は逆にブレイクダウンしてしまいます。それでは、今度はこのブレイクダウンの起きたチャートを見て株価を予測してください。既にお分かりと思いますが、下げが顕著なチャートを目前にすると、大半のトレーダーは下げの継続を予想します。

トレードで成功するには、値動きの根本的な理解が必要です。相場のことは相場に聞け、と昔から言われているように、マーケットに対する意見を持つことの危険性が強調されています。へたな考えはトレードの邪魔、というわけですが、それは真実ではありません。どんなトレーダーでも相場観があります。意見を持つなと忠告されても、意見無しでトレードに臨むことなどありえません。トレーダーが大きな損を出すのは相場観の責任ではなく、適切な損切りをしなかったからです。

相場のことは相場に聞け。たしかに名言かもしれません。しかし、私はあえて反対します。大切なのは、先ず自分の直感や、マーケットに対する考えを信じることです。チャートだけを頼りにトレードしている、と主張する人でも、結果的には無意識に「買い」「売り」という形で自分の意見を表明しています。ですから、株式市場は意見に支配されている、と極論することもできます。

よく聞くことですが、「値動きに騙された」という表現があります。なぜ騙されるのでしょうか。ある程度、値動きにバラつきが生じても、適切な見方や相場観があれば騙されることはありません。確固とした考えがなければ、トレードに大きく役立つチャートに裏切られるだけです。」

それでは、どうしたら確固とした相場観を持つことができるのだろうか?シュロスバーグ氏は「ソロスの錬金術」(ジョージ・ソロス著)の一読をすすめている。

Stocks You Need To Know About

半導体セクター

下げが続いていた半導体セクターだが、週足チャートを見ると、上昇するトレンドラインが支えになったようだ。

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それでは日足に移ろう。横ばいゾーンができているから、ここからのブレイクアウトが買いシグナルだ。

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Wall Street English

低迷の続く米国自動車産業

まずヘッドライン。

Detroit struggles in June as truck popularity wanes; Toyota surges

6月、トラックの人気後退でデトロイトは不調、トヨタは急上昇。

ゼネラルモーターズの売上はマイナス25.7%、フォード6.8%減、そしてクライスラーはマイナス13%だった。比較されているトヨタの6月分売上は、プラス14%だった。

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