最近の株式市場は、まるでパーティーのようです、とMLFインベストメントのマット・フェシュバック氏は言う。ひどい下げ方だったから、空売りで大儲けしたのだろうか?「狙っていた銘柄が4割も下げたのです。さっそく買いました。今週も、割安株買いで忙しくなりそうです。」
割安株?下げ相場だから、叩かれた株など山ほどある。いったい何を基準に、割安株の判定をするのだろうか?デイリー・アドバンテージの、ジョン・マークマン氏はこんなヒントをあげている。「会社も個人も同じことですが、現在のように金利上昇が続く環境で、苦しい立場に陥るのは、多額な借金がある人たちです。下げ相場だけが要因となって、ほとんど負債の無い会社の株が売られるなら、これは割引価格で買うチャンスです。」
8億ドルの資金を運用するトム・カーン氏は、マークマン氏の言う投資アイディアを実践する一人だ。「バランスシートに注意を払うことが大切です。借金が無く、大量な現金を保有する企業は、今日のように短期金利が上がっても、経営状態が悪化することはありません。
たとえば、ホロジック(HOLX)という会社がありますが、株価は月曜だけで7.5%も下げました。負債の無い、高利益を上げている企業です。マサチューセッツ州に本拠地があり、画像診断システム、ヘルスケアが専門です。中核になる製品は乳癌検診に使われる、デジタル・マンモグラフィになります。また、医療診断用のソフトウェアを開発するR2テクノロジーの買収も最近しています。
鮮明な三次元画像化されたデジタル・マンモグラフィを利用することで、癌専門医は手術の前に、より正確な診断をすることができます。現在、デジタル・マンモグラフィは指定された病院だけでテストされていますが、来年早々に政府からの許可が下りることでしょう。
ホロジックが魅力的なのは、デジタル・マンモグラフィだけではありません。歴史を振り返ってみると、優良な医療機器メーカーは大手企業に買収される傾向があります。ゼネラル・エレクトリックが既にデジタル・マンモグラフィに似た製品を販売していますが、ホロジック社ほど優れたものではありません。
独占禁止法があるので、ゼネラル・エレクトリックによる買収はありえませんが、シーメンス(SI)やフィリップス(PHG)による買収なら十分に考えられます。ホロジックは36ドルほどで取引されていますが、買収価格は最低でも75ドルから100ドルになると思います。」
もう一つの買い候補として、カーン氏はオーディオボックス(VOXX)をあげている。約12ドルの株だが、オーディオボックスは1株あたり8ドルに相当する現金を保有している。借金も無く、売上も来年は上向きそうとのことだ。