Wednesday June 7, 2006

US Market Recap

肥満が生み出すビジネスチャンス

ビジネス2.0誌によれば、6000万人のアメリカ人が太りすぎだという。1980年、肥満者の数は2300万人だったから、約2.6倍になったわけだ。この勢いで肥満人口が増えていくと、2013年には8800万人のアメリカ人が太りすぎになる。

こんな話がある。数年前のことだが、ティム・バリー氏(55才)はボストンからサンフランシスコ行きの飛行機に乗った。氏の身長は183センチ、体重は165キロの肥満体だ。他にも氏に劣らぬ肥満者が数人いたが、皆あまりに太りすぎているため、シートベルトが短すぎて締めることができない。

普通なら、飛行機の中にはシートベルトを延長する器具がおかれているのだが、この日は肥満者が多すぎて器具が足りない。乗務員があちこち探し回って、皆そろって離陸することができたが、この恥ずかしい体験がビジネスになった。今日、バリー氏はオンラインでシートベルトの延長器具を一つ60ドルで販売している。これを持っていれば、いつでも心配無く飛行機に乗ることができるわけだ。器具は既に1万セット以上売れた、とバリー氏は言う。

肥満は低所得者に多いだろうか、それとも高額所得者に多いだろうか。アイオア大学の発表した統計を見てみよう。1974年、年間所得が2万5000ドル未満の人たちの22.5%が肥満だった。そして2002年、この数値は32.5%に上昇した。1974年、年間所得が6万ドル以上の人たちの9.7%が肥満カテゴリーに属し、2002年には26.8%に上がった。以前は、たしかに低所得者に肥満が顕著だったが、現在は高額所得者にも肥満が目だっている。

ダイエット産業は490億ドルに及ぶ巨大産業に成長したが、太った人全てがダイエットに挑戦するわけではない。贅肉が付き始めると、ウエストサイズは2センチ、5センチと大きくなっていく。肥満もある限度を超えると、通常のLやLLサイズでは間に合わなくなる。そこで、伸びているのがLLL以上のプラスサイズ需要だ。2000年、プラスサイズの女性衣料品の売上は200億ドルだったが、2005年には300億ドルを突破した。2000年、Mサイズの女性用衣料品の売上は780億ドルほどだったが、2005年、その数値は700億ドルを割った。

サイズが大きくなっているのは衣類だけではない。例えば、トヨタの四輪駆動車Rav4の新モデルは、肥満人口を考慮して、座席幅が旧モデルより3インチ(7.62センチ)ほど大きくなっている。ベッドの一番大きなサイズはキングだが、セレクト・コンフォート社は、キングを30%上回るグランド・キングサイズの発売を始めた。

総人口の三分の一が太りすぎのアメリカ、肥満体が主流になる日は意外と早くやって来るかもしれない。現に、ブランド商品のラルフ・ローレンやトミー・ヒルフィガーもプラス・サイズ衣料品に手を伸ばしている。

シートベルトの延長器具を販売する、上記したティム・バリー氏の言葉を付け加えておこう。「私には、体重を減らすことは無理だと思います。人間は、一定の体重を超えてしまうと、減量することがほぼ不可能になってしまうようです。」

Stocks You Need To Know About

今度は突破できるだろうか?

下はグーグルの日足だ。200日移動平均線から跳ね返り、ギャップに挑戦している。空売りの買い戻し注文が、ギャップの直ぐ上に控えているだろうから、うまく突破ならラリーが期待できそうだ。

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Wall Street English

ある投資アドバイザーの独り言

フロリダの投資アドバイザー、ギャリー・カルトバウム氏がこんなことを言った。

On Monday, Bernanke states that inflation is at OR ABOVE expectations and that the core inflation rise is an UNWELCOME development. The problem is simple. This week...there is inflation...but last week, the market interpreted the opposite as he said inflation was under control. All of the other FEDHEADS have also said inflation was well contained. What changed in a week?

意訳だが、月曜、連銀議長のバーナンキ氏はインフレが悪化傾向にある、との見方を発表した。しかし先週、他の連銀メンバーは、インフレはうまくコントロールされている、といった意見だった。この一週間で、いったい何が変わったのだろうか?

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