Monday June 5, 2006

US Market Recap

ソフトランディング、それともハードランディング?

今日の米国株式市場は、ソフトランディング派とハードランディング派の戦いだ、と「マッド・マネー」(株番組)でジム・クレーマー氏は強調した。はたしてアメリカ経済は、ハードランディング派の言うように不景気に落ち込むのだろうか、それともソフトランディング派の唱える、急激な景気後退を招くことのない安定成長だろうか?

高騰する商品市場が、大きなインフレ懸念になっていたが、ここ数週間で商品市場は大幅な下落となった。そのため、6月に金利引き上げは無いとの見方が高まり、ソフトランディングの支持者が増え始めた。もちろん、また商品市場の上昇がスタートすれば、ハードランディング派が優勢になるわけだ。

どちらにしても、事実は5月の下げで多くの投資者が被害を受けた。ダウ指数は1.7%の下げ、S&P500指数はマイナス3.1%、そしてナスダック指数は何と6.2%の下落だ。「ブルマーケット終焉のサインが見え始めています」、と言うのは投資アドバイザーのヒュー・ジョンソン氏だ。ハードランディング派を代表するような意見だが、氏は100%の確率でベアマーケットが訪れることを予測しているわけではない。もっと話を聞いてみよう。

「安定成長か、それとも不景気かを議論するのではなく、今は投資ポートフォリオを守ることが先決です。やや反発を見せている株式市場ですが、これは持ち株の一部を処分する良い機会です。もちろん、私は全ての人に売りを薦めているのではありません。もし、資金の7割以上が、まだ株に割り当てられているなら、6割程度まで下げる必要があります。

投資するセクターも気をつけて選ぶことが大切です。不安定なマーケット状態ですから、資金は食品、飲料、そして薬などの生活必需品にしぼることが肝心です。大型企業だけを選ぶことも重要です。きびしい経済状況では、小型企業の下げが大きくなりますから、大型優良企業だけを投資対象にしてください。」

ゴールドマン・サックスのロバート・ホーマッツ氏は、こんな見方をしている。「木がどんなに大きく成長しても、空に届くことはありません。しかし、木はアメリカよりも外国の方が大きく伸びる傾向があります。目先のことにこだわるのではなく、長期的に展望するなら、資金の25%は外国株に割り当てるべきです。特に、アメリカには大きな貿易赤字がありますから、外国株の投資は重要です。」

さて、クレーマー氏だが、ハードランディングとソフトランディングの両方に備えて、次の銘柄を薦めている。

ハードランディング用銘柄
Verizon(VZ)、Pepsi(PEP)、Altria(MO)、Kimberly Clark(KMB)、GlaxoSmithKline(GSK)

ソフトランディング用銘柄
Catapillar(CAT)、ConocoPhillips(COP)、Chesapeake Energy(CHK)、Nabors(NBR)、Jos. A Banks(JOSB)。

Stocks You Need To Know About

押し目買い

下は、クレーマー氏が挙げたハードランディング用の銘柄、大手製薬会社GlaxoSmithKline(GSK)の週足だ。

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三連敗をまぬがれ、ほぼ高値引けの陽線が出来上がった。RSI(レラティブ・ストレンクス)も平になり始め、株価の下降にブレーキがかかっている。先週の高値抜きを狙った、逆指値の買い注文が控えていることだろう。

Wall Street English

半々

6月に利上げはあるだろうか?

At the moment, "the outcome is close to an even bet between no action and further tightening," said Mike Moran, chief economist at Daiwa Securities America Inc.

金利引き上げの可能性は50%、そして据え置きの可能性は50%だ、と米国大和証券のマイク・モラン氏は言う。

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