6月、日本は梅雨、アメリカは卒業式の季節だ。4年間の大学生活を終え、いよいよ社会人としての一歩が始まる。緊張する出勤初日だが、統計によれば約25%が一年以内に会社を辞めてしまう。期間を18カ月まで延ばせば、45%の新入社員が会社から消えている。付け加えれば、これと同様なことが転職についても言える。
なぜこんなに多くの人たちが辞めてしまうのだろうか?CNNニュースが報道した、マイロ・シンデル氏(人事アドバイザー)の意見を聞いてみよう。
「新入社員、そして転職してきた社員が長続きしない大きな原因は会社側にあります。本来なら入社直後、新入社員たちはオリエンテーションなどを通して、詳しい職務内容や向こう6カ月、そして1年の目標が明確に示されなくてはいけません。しかし、多くの会社はオリエンテーションが不十分なため、社員は何のために雇われたのかが全く分かりません。これでは仕事に打ち込むことは無理です。
オリエンテーションが満足なものではありませんから、新入社員は基本的な会社情報も身に付けることができません。会社は組織ですから、様々な部門があります。オリエンテーションでは、各部門の担当者から、それぞれの部門について詳しい説明がされる必要があります。こうすることで、新入社員は誰がどこで何をしているかが把握できますから、問題が起きた時など直ぐに適切な部門に問い合わせることができます。」
あなたは新しい職場で成功できるだろうか?マーカス・バッキングハム氏(職業カウンセラー)は、12の質問を検討することを勧める。
1、あなたは自分の明確な職務内容が分かっているだろうか?
2、職務を遂行するために、会社側から適切な援助があるだろうか?
3、現在の職務で、あなたは自分の才能を正しく使うことができるだろうか?
4、最近7日間で、あなたは上司から称賛されたことがあっただろうか?
5、同僚や上司は、あなたを同等の人間として敬意を持って接しているだろうか?
6、苦境の時、励ましてくれる上司や同僚がいるだろうか?
7、上司や同僚は、あなたの意見を無視せず聞いてくれるだろうか?
8、会社のゴールを聞いて仕事に対する熱意が上がるだろうか?
9、同僚の仕事の態度はどうだろうか?情熱を持って働いているだろうか?
10、あなたは真の友人が会社にいるだろうか?
11、上司は、過去6カ月間のあなたの仕事を、どう評価しているか個人的に話してくれただろうか?
12、職場での経験は、あなたの人生を豊かにしているだろうか?
「平均、あるいはそれ以上の給料があることが前提になりますが、12の質問のほとんどに肯定的な回答ができるなら、あなたは現在の仕事に満足しているはずです。多くの人たちが誤解していますが、高給料だけでは職場で長続きしません」、とバッキングハム氏は言う。