Monday May 29, 2006

US Market Recap

なぜ長期投資をする人が多いのか?

あなたは短期投資専門ですか、それとも長期投資が専門ですか?この質問に明確な回答ができる投資者は少ない、とコラムニストのケン・シュリーブ氏は言う。「ほとんどの人たちは、こう教えられてきたはずです。株を買ったら、長く持ち続けなさい。多少の値動きに動揺してはダメです。もし株価が半分になるようなことがあったら、迷わず買い足しなさい。全ては時間の問題です。きっと株価は元に戻るだけでなく、利益も上げることができるでしょう。」

シュリーブ氏の例で分かるように、長期投資者の欠点は、現在の株価や経済状態にあまり注意を払わないことだ。場合によっては、株は長期持てば必ず儲かる、と信じている人もいるから、持ち株のことを完全に忘れてしまっている投資家もいる。「長期投資を専門にすることは構いません。しかし、多くの人は株を必要以上に長く持ちすぎです」、とシュリーブ氏は指摘する。

どうして人々は長期投資を選ぶのだろうか?シュリーブ氏の説明に戻ろう。「最初から、きちんと投資スタイル決めて株を買う投資家はマレです。20%の儲けを狙っている場合なら、1カ月でそれが達成できることもあれば、運良く二日間で達成してしまうこともあります。ようするに、納得できる利益さえ出れば、投資期間などあまり問題にならないわけです。しかし現状は、多数の投資者が長期投資が中心だと言います。なぜでしょうか?

好例を挙げましょう。2000年のナスダック市場を思い出してください。アナリストは次々とインターネット銘柄に超強気な買い推奨を連発していました。事実、株価も面白いように上がっていました。しかし有頂天になっていた投資家には、差し迫ったバブル崩壊など予期することはできません。あまりにも割高な株価はとうとう下げ始めるのですが、ここで投資者たちはどうしたでしょうか?

普通なら、一定の損額が生じたら株を売却しますが、多くの投資者はそこで昔おしえられたことを実行したのです。株が下がったら買い足せば良い。あとは時間の問題、待てば必ず株価は回復する。もちろん、下げ相場で難平買いが成功するはずがありません。度重なる買い足しで資金も尽き、こうして長期投資者が誕生したわけです。」

たしかに、長期保有で株が元の値段に復帰することもある。しかし2000年3月、5132ドルだったナスダック指数は、今日現在まだ2169ドルだ。個別銘柄なら、2000年64ドルだったサン・マイクロシステムズは今日4ドル30セント、104ドルだったEMCコープは12ドル40セント、150ドルだったJDSユニフェーズは現在たったの2ドル87セントだ。

株を塩漬けにしないためには、どうしたらいいのだろうか?シュリーブ氏はこう語っている。「長期短期にかかわりなく、投資者はトレンドに敏感でなくてはいけません。トレンドの転換を確かめるのは簡単です。チャートに一本の、トレンドラインを入れるだけで、ダメな株をイタズラに保有することはなくなることでしょう。」

Stocks You Need To Know About

忙しい今週の経済カレンダー

5月30日 消費者信頼感(5月分) 予想100.0
5月31日 シカゴ購買指数(5月分) 予想56.2
5月31日 FOMC(連邦公開市場委員会)議事録発表
6月1日 自動車売上数(5月分) 予想560万台
6月1日 ISM指数(全米購買指数 5月分) 予想55.7
6月2日 雇用統計(5月分)

最も注目されるのは2日の雇用統計だ。
非農業部門新規雇用者数は+17万人、そして4.7%の失業率が予想されている。

 

Wall Street English

アナリストは遅い

人気番組「マッド・マネー」で、クレーマー氏はこんなことを言った。

Again, Wall Street analysts are no help. "Downgrades happen most often after the train has left the track," he said.

「アナリストによる格下げは、既に列車が去った後で発表される。」逆の言い方をすれば、格上げも列車が去ってから発せられるわけだ。

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発行:株式会社ブレイクスキャン 監修:株式会社デイトレードネット