Friday May 12, 2006

US Market Recap

銘柄選びの注意点

上げ基調の確りした株を選ぶことが買いの基本になる。しかし、「確り」では意味があいまいだ。なだらかにゆっくりと上げる銘柄と、45度の角度で上昇する銘柄なら、どちらが確りした上げ基調だろうか?そんな時に役立つのが、ADX(アベレージ・ディレクショナル指数)だ。

ADXは0から100までの数値で示されるが、60を超えることは滅多に無い。30以上は極めて強いトレンドを表し、20以下なら、方向性に乏しい横ばいケースが多い。だから、買うならADXが30以上の銘柄、悪くとも25以上のADXを有する株を選ぶことが大切だ。ブレイクアウト候補を探すなら、ADXが20以下の横ばい銘柄を見てみるのも面白いだろう。

もう一つ利用したいのがRSI(レラティブストレンクス)だ。これは一般チャートソフトに付いてくるRSIのことではない。チャートのRSIは、過去の株価と現在の株価を比較して、株が買われ過ぎか、それとも売られ過ぎかを計るものだ。言い方を換えれば、今の自分と昔の自分を比べているにすぎない。

ここで言うRSIは、銘柄をS&P500指数に属する全銘柄と比べて、伸び率が優秀なのか劣っているのかを見るものだ。もしRSIが99なら、上位1%に入る強い銘柄を表し、RSIが10なら下位10%に属する劣等生だ。80以上の優等銘柄だけを選ぶことが大切だが、一つ注意したいことがある。

野球を見ていると、まさかと思う選手のホームランで、ひいきのチームが勝つことがある。それと同様に、チームのエースが初回に6点取られて、早々と降板することもある。どちらも極めてマレな出来事だから、一時的な現象を過大評価するのは間違いだ。株も一時人気で80以上のRSIを付けることがあるから、過去3カ月、できれば6カ月前のRSIも調べることが必要だ。ADXとRSI、併用したい2指標だ。

(出張のため、12日から23日までは有名トレーダーの談話やインタビューの一部をお届けします。)

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