Tuesday March 28, 2006

US Market Recap

ある投資家の調査結果

安い所で買って高く売る。それとも、高く買ってより高い所で売る。どちらの方法が儲かるだろうか?そんな質問をするのは、個人投資家のトマス・ブルコースキー氏だ。「私は2000年から2002年のベアマーケットも含めて、高値を更新した勢いのある株だけを中心に投資してきました。多くの人たちは、私のやり方があまりにも危険だと言います。」世の中には、割安株イコール安全という考え方があるが、それは事実だろうか?ブルコースキー氏の話を続けよう。

「1991年から2005年までのマーケットを調べた結果、こんな事が分かりました。ブルマーケットの場合ですが、年間安値からまだ上げが3割以下の株がブレイクアウトすると、平均で38%の上昇がありました。逆に年間高値からの下げ幅が3割以下の株がブレイクアウトすると、36%の伸びがありました。

3割という設定ではあまり結果に差がないので、もっと数字を低くして1割で調べてみました。これもブルマーケットでの例ですが、年間安値から上げ幅が1割以下の株が上放れすると、平均上昇率は42%でした。そして、年間高値から下げが1割以内の株が上放れすると、平均で36%の上昇がありました。

ブルマーケットだけでは全体像がつかめませんから、ベアマーケットでも同様にデータを集めてみました。年間安値から上げが3割以内の株がブレイクアウトすると32%の上昇があり、年間高値から下げが3割以内の株がブレイクアウトすると伸び率は23%でした。年間安値から上げが1割以内の株が上放れすると、平均上昇率は36%、そして年間高値から下げ幅が1割以内の株がブレイクアウトすると23%の上げがありました。」

安値圏ブレイクアウトに、やや軍配が上がりかけているが、ブルコースキー氏は、こんな調査もしている。「ブレイクアウトの失敗率を調べてみました。ブル、ベアマーケットの両方を含めた数字になりますが、年間安値から上げが1割以内の株が上放れした場合、上昇率が20%以下になる確率は23%ありました。年間高値から下げ幅が1割以内の株を見ると、上昇率が20%以下になる確率は40%でした。」

自分の調査結果に、さすがにブルコースキー氏は驚いたようだ。「単なる机上論だ、と反論される方もいると思いますが、安値圏にある株が、一転反発するところで買うのが最も効果的です。チャートパターンとしては、ダブルボトム(二番底)が分かりやすいと思います。また、安値圏でのMACDやRSIの動きには注意を払う必要があります。株価が安値をつけても、逆にMACDが上がるようなら、これはディバージェンスと呼ばれる現象ですから、買いチャンスが近いサインです。」

安値圏で買うと言っても、下落中の株に手を出してはいけない。先ず下げのストップを確認し、ブルコースキー氏が指摘するように、二番底のようなチャートパターンが出来上がるのを待つことだ。よくアメリカ人が口にするが、落下中のナイフを受け取ろうなどと試みてはいけない。

(ブルコースキー氏のレポートは、トレード専門誌でよく見かける)

Stocks You Need To Know About

予期せぬ上昇

一株利益が3倍以上という好決算を発表したキャルマイン(CALM)は、大きな窓を開けて力強い寄付きになった。下は日足チャートだが、前日のローソク足を見てほしい。50日移動平均線(青)がレジスタンスになり、また200日移動平均線の下へ逆戻りしてしまった。こんな弱い引け方だから、持ち株を処分してしまった投資者もいることだろう。空売った人もいると思うが、決算の前は注意が必要だ。

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Wall Street English

ベテラン・トレーダーからの警告

フィデリティで大口取引を専門に担当してきたケビン・ハガティ氏は、投資者に、こんな注意をしている。

 Don't get suckered into any upside hype into the quarter-end markup this week.  The SPX is already in the expected 1305 - 1385 Fifth Wave zone.

四半期終了が近い今日、ファンドマネージャーたちは化粧に忙しい。それだけに、報道される強気論に騙されないようにしたい。S&P500指数は、既に1305ー1385の第5波ゾーンに入っていることを頭に入れておきたい。

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発行:株式会社ブレイクスキャン 監修:株式会社デイトレードネット