2006年、アメリカの投資者には、どんな罠が待ち受けているのだろうか。北米証券業管理職協会が発表した、10のよく使われる手口を紹介しよう。
1、親近感を利用したセールス
同じ大学を卒業した。同じ教会に出席している。子どもが同じ小学校に通っている。様々な理由を使って、セールスマンは投資者に接近する。例えば、1995年にABC大学を卒業された皆さんに限り、1年目の保険料20%割引で生命保険に加入できる、といったものだ。こんな場合は、次の質問に答えてほしい。もし、母校の名前が記されていなくても、この生命保険に加入するだろうか?
2、頻繁すぎる売買回数
証券会社に口座を100%任せると、こんなことが起きやすい。手数料稼ぎのために、必要以上の売買がされるわけだが、おかしい、と思ったら直ぐ証券会社に問い合わせることだ。担当者だけでなく、上司にも状況を説明することを忘れないようにしよう。客の口座で、証券会社が頻繁すぎる売買をすることは禁止されている。
3、株式指数に連動する定期預金
株が好調なら利子も上がるが、反対なら利子はゼロだ。普通の定期預金は元本が保証されているが、この定期預金には元本保証が無い。
4、インチキなオイル投資
ここには膨大なオイルが眠っている、といった売り文句で投資者を募るが、最初からオイルなど無いから完全な詐欺だ。オイル投資には、いい加減な話が多いから注意したい。
5、個人情報泥棒
使っている銀行や証券会社から、パスワードやユーザーネームなどの個人情報確認のメールが来たら気をつけよう。金融機関は、メールで個人情報を求めることは無い。
6、外国の銀行からの誘い
高い定期預金利子が約束されているが、海外からの勧誘は先ず断るのが無難だ。こんな質問をしてみよう。何故わざわざ私に、外国から誘いが来たのだろう?
7、暴騰銘柄を保証する株ニュースレター
どうしてそんな貴重な情報を他人に教えたいのだろうか?信じられないような成績が自慢されていたら、インチキはほぼ間違いない。
8、損を取り返してあげます
投資詐欺にあった人のために、資金を取り返してあげます、と被害者に近づく詐欺師が多いので気をつけたい。
9、高金利約束手形への投資
金利が高ければ高いほど、投資が危険になることを覚えておこう。手形は、どの金融機関が発行したものだろうか。元本は保証されているだろうか。よく調べよう。
10、現金自動支払機への投資
ショッピングセンターなどに現金自動支払機を設置して、1回の引き出しで約2ドルから4ドルの手数料を得るのが目的になる投資だ。業者が現金自動支払機の取り付けから集金までやってくれるのだが、場所はかなり遠方であることが多い。だから実際に自分で設置された機械を見に行くことはないから、これも詐欺投資の可能性が高い。