Tuesday February 21, 2006

US Market Recap

少し違った商品市場への参加方法

相場師「森玄」が登場する「赤いダイヤ」は、小豆をテーマにした梶山季之氏の人気小説だ。壮烈な仕手戦物語を読むのは楽しいが、商品市場には暗い話が多い。単に財産を失っただけでなく、自殺してしまった人たちもいる。おかげで、商品市場はギャンブルよりも始末が悪い、というイメージが中々消えない。

こんな事実がある。2005年、米国株式市場の尺度になるS&P500指数は4.9%の上昇だった。しかし、大豆は+12.1%、砂糖+22.1%、それに退屈な綿でさえ5%の伸びを記録した。株よりも成績が良いなら、商品市場へのうまい参加方法はないものだろうか?そんな質問をする、株投資者たちが最近増えている。

好調な商品市場の一因は、世界経済の急伸だが、特に中国の成長が際立っている。2005年度、アメリカのGDP(国内総生産)は+3.5%だったが、中国はほぼ10%増の+9.9%だ。これだけの急成長だから、中国が需要するオイル、鉄、銅、綿などの原燃料が大幅に増えている。

需要が急騰しているなら、生産を増大させれば良いわけだが、オイルや金属はそう簡単にことが運ばない。新しい油田や鉱山の開発には、かなりの年月と多額な費用が必要になる。だから、既に3年間に及ぶ上げが展開されているエネルギー、金属市場だが、アナリストたちはまだ強気な姿勢を崩さない。

最も直接的に商品市場へ参加する方法は、商品先物口座を開設することだ。株と違って、商品先物は期限付きだから、もしトウモロコシの12月限を買った場合なら、必ず期限前に売ってポジションを整理することが必要だ。もう一つ注意したいのは、先物取引には、口座資金以上の損を出す可能性がある。トウモロコシの先物を1枚買うには、たった338ドルの資金が口座にあれば良い。しかし、トウモロコシが1セント下がっただけでも、口座資金は50ドル減ってしまう。正にこれが、商品市場に悲惨な話が多い主要原因だ。

直接商品を買うのは、あまりに危険が高すぎる。そこで注目されているのが、商品先物専門のミューチュアルファンドだ。株にもミューチュアルファンドがあるように、プロに資金を任せて利益を上げることが狙いになる。エネルギーや金属にアナリストが強気であることを上記したが、それらに焦点を合わせたファンドに次のようなものがある。

USグローバル・グローバル・リソーシズ:先月の成績は+5.8%。5年間では+329%。
RSグローバル・ナチュラル・リソーシズ:先月は+2.2%。5年間では+211%。
IVYグローバル・ナチュラル・リソーシズ:先月は+7.6%。5年間では+194%。
ヴァン・エック・グローバル・ハード・アセット:先月は+3.9%。5年間では+168%。 

商品ファンドの欠点は、多くの会社が、ヘッジファンドのように高額な最低資金(10万ドル)を要求することだ。それでは、一般投資家はどうしたらいいだろうか?投資コラムニストの、ジョン・ワゴナー氏はこんな提案をする。「株価収益率を考慮すると、これは危険性の高い投資であることを、最初に断っておきます。商品先物が取引される、シカゴ商品取引所は、ニューヨーク証券取引所に上場されているので、株を買うことができます。ですから、これは商品ブームをテーマにした、投資方法の一つです。」

Stocks You Need To Know About

注目される火曜の取引

ポテトに使用されている材料が問題になっているマクドナルドだが、下は日足チャートだ。上昇するトレンドラインがテストされているだけでなく、強気なブルフラッグもできている。ブレイクアウトを狙えるパターンだが、はたしてニュース(下記)は、どの程度影響するだろうか。火曜の取引が注目される。

0220mcd.gif

Wall Street English

訴えられたマクドナルド

先ずヘッドライン。

McDonald's sued over french fry ingredients

マクドナルドが、フレンチフライ(ポテト)に使用している材料が問題となって訴えられた。

何が含まれていたのか?

Report: Hamburger house sued for having milk, wheat in fries after claiming items were safe for individuals with food allergies.

食品アレルギー対策は万全、と宣伝しておきながら、アレルギーの原因になるミルクと小麦が使われていた。

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