「お金を貯めるためには、つまらないミスを避けることが大切です」、とパーソナル・ファイナンスの専門家、スージー・オマーン氏は言う。「今年、投資をする計画が無くても、これから挙げる事項を守って、経済的なヘマを犯さないようにしてください。」
1、クレジットカードの借金を返済するために、自宅を担保にして金を借りないこと。
これは最悪の場合、自宅を失う結果になる可能性がある。クレジットカードは物件などを担保にして金を借りるわけではないから、金融機関は借り主に強制的に何かを売らせて、借金を取りたてることができない。しかし自宅を担保にして金を借りてしまうと、状況は一変してしまう。毎月きちんとローンの返済をしていれば問題は無いが、もし返済が大幅に遅れると、金融機関に家を取り上げられてしまう。
2、自分の401K(確定拠出型年金)から金を借りないこと。
401Kには課税前の収入が割り当てられるが、ここから借りた金は課税後の収入で返済することになる。そして、最終的に退職して401Kから金を引き出すと、これは課税対象になる。だから、401Kから金を借りることは、税金を二度払うようなものだ。
3駐車違反やスピード違反の罰金は直ぐ払うこと。
財政難の市が多い今日この頃、罰金は市町村の重要な財源になっている。たった25ドルの駐車違反の罰金を無視していると、市はさっそく違反者を小売業信用調査所に報告する。正にブラックリストに載るわけだから、自動車ローンや不動産ローンに申し込んでも、許可が下りない事態が発生してしまう。
4、子どものために生命保険を買わないこと。
生命保険の目的は一つ。それは扶養家族のためだ。父親だけが働いている家庭なら、父親が生命保険を買うことは納得できる。だが、収入が無い子どもに頼っている家族など存在しないのだから、子どもを生命保険に加入させることは金の無駄だ。
5、学生ローンは月々着実に返済すること。
たとえ個人破産のような苦しい状態に陥っても、学生ローンが免除されることはない。また、月々の支払いが遅れると、給料が差し押さえられることがあるから、十分に注意したい。
6、金利支払いローンを使って住宅を購入してはいけない。
金利を払うだけの住宅ローンだから、普通の住宅ローンのように借りるのが難しくなく、資金的に余裕のない人たちが、よくこのローンを利用する。このやり方で30年ローンなら、ようするに30年間利子だけを支払う。元本は全く減っていないわけだから、30年後にまとめて元本を払うことになる。よく不動産セールスマンは、10年後には、あなたの収入は増えているはずだから、その時点で金利支払いローンから普通のローンに乗り換えれば良い、と客を説得する。言うまでもないが、10年後のことは誰にも分からない。ひょっとしたら失業しているかもしれない。住宅を買うなら、一般的なローンだけを使うことだ。
7、資金の10%以上を一つの銘柄だけに集中させないこと。
思い出してほしいのは、破綻したエンロンだ。多くの社員は401Kで、自社株だけを買っていた。もちろん、会社の破綻と同時に401Kの価値はゼロになった。どんなに有望に見える銘柄でも、それだけに全資金を投入するのは極めて危険だ。
以上7項目を紹介したが、共通して言えることは、常識的判断の重要さではないだろうか。