ウォールストリートの投資戦略家たちは、滅多に短期投資を語ることはない。そんな中で、ジョン・マークマン氏は例外だ。効果的な短期投資をするための秘訣を、マークマン氏はこう説明する。「先ず、銘柄数を絞らなくてはいけません。現在、ファンダメンタルズが好転している企業だけに、焦点を合わせることが肝心です。無料サイトにあるようなチャートではなく、信頼できるチャートも必要です。次に勇気、そして、損を出しても直ぐ気分転換ができなくてはいけません。」
長期株投資では順調に利益を上げているのだが、短期投資はどうも上手くいかない、という人が多い。なぜだろう?マークマン氏を引用すれば、短期投資で良い結果が出ないのは、長期投資用の情報を使って投資するためだ。もっと話を聞いてみよう。
「私たちが、通常考慮する買い材料は長期的な要素です。これは短期投資に適用できません。長期投資で重要なことは、将来の収益伸び率を検討して、現在割安な銘柄を選択することです。しかし、短期投資の場合は、どの銘柄に異常に積極的な買い手が集まっているかを見つけ出す必要があります。単に今日、買い人気があるだけではダメです。少なくとも、向こう2週間以上買いが続きそうな銘柄を選ばなくてはいけません。」
なるほど、私たちが短期投資で失敗するのは、使う情報が間違っていたわけだ。価値のある株を安く買う、という考え方ではなくて、現在需要の高い銘柄だけに狙いを絞る。こう言ってしまえば簡単に聞こえるが、具体的には、どうやってそんな銘柄を探すのだろう?また、マークマン氏に登場してもらおう。
「割安株ではなく、キーワードはボラティリティ(変動性)です。タイミングは、割安株専門のファンドマネージャーから、成長株狙いのファンドマネージャーに株が移動する時点です。」買い条件として、氏は次の数項目を挙げている。
・マーケット全体の流れが上向きであること。
・銘柄の属するセクターが強いこと。
・小型と大型株を比べて、現在どちらの需要が高いかを調べること。
・新高値を記録し、ここ数日間の利食いが起きていること。
・株価上昇は、出来高の増大を伴っていること。
・できれば、高値圏で横ばいが続き、そこからブレイクするものを選ぶこと。
・ファンダメンタルズもしっかりしていた方が、大きな伸びが期待できる。
さっそく上記事項に当てはまる銘柄を調べてみた。上位5つを記しておこう。もちろん、これは買い推奨ではなく、単なる一アイディアだ。
1、ファニチャー・ブランズ・インターナショナル(FBN)
2、シカモア・ネットワークス(SCMR)
3、ザーリンク・セミコンダクタ(ZL)
4、レイジーボーイ(LZB)
5、スティルウォーター・マイニング(SWC)
これは参考までにだが、銘柄を探すにはバーチャート・ドット・コムが役に立つ。His Vol(ヒストリカル・ボラティリティ)をクリックして、上から順番にチャートをチェックしていくと面白いだろう。