Thursday February 2, 2006

US Market Recap

一度成功したら止められないインフォマーシャル

あまりにも出来すぎた話だ。ウソに決まっている、と思うのだがインフォマーシャルには説得力がある。単なるテレビショッピングとは違って、30分間ジックリと一つの商品を見せられるのだから、騙されたつもりで買ってしまう人も多いことだろう。

ケビン・トルードー氏、と聞いても、ほとんどの人は誰のことか分からない。しかし、頻繁に放映される深夜過ぎのインフォマーシャルのおかげで、アメリカ人なら一度は氏の顔を見たことがあるはずだ。「製薬会社が、私たちの健康を考えていると思ったら大間違いです。真実は正反対です。製薬会社には、本当に効く薬を開発するつもりなど、全くありません。」今晩も氏は、テレビの画面を通じて消費者に訴える。

2005年、トルードー氏は2200万ドル(25億7000万円)を投じて、2000時間の放映時間を買った。いったい氏は、何をインフォマーシャルで売っているのだろうか?製薬会社を非難するくらいだから、健康に関するものであることに間違いはない。トルードー氏が毎晩売り込んでいるのは、あらゆる病気を治す方法を説明した本だ。既に500万冊を売り切り、6カ月連続でベストセラー、売上は上々だ。

自然療法だけで、癌や糖尿病は治る。磁気マットレスに寝ることで、多発性硬化症(MS)は治療できる。鬱病を克服したいなら、毎日トランポリンの上で飛び跳ねろ。白い服を着用することで、多くの病気から身を守ることができる。こんな形で、さまざまな治療方法が延々と続く。

はたして、この本は信用できるのだろうか。ABCニュースは、こんな報道をしている。トルードー氏には前科がある。先ず一回目は銀行から金を騙し取る詐欺、そして二度目は顧客のクレジットカード悪用だ。刑期を済ませ出所すると、トルードー氏は記憶力のエキスパートとして、インフォマーシャルに登場する。だが、内容が連邦取引法に違反していたため、番組は中止になった。

もちろん、そんな事で諦めるトルードー氏ではない。直ぐにテレビに復帰して、貼るだけで痛みが消えるテープ、そして癌を治すカルシウムの発売を開始した。言うまでもなく、これも法律違反だから、番組はキャンセルされ、氏には200万ドル(2億3400万円)の罰金が科せられ、二度と同じ商品を売ることを禁止された。

現在ベストセラーになっている本は、たとえ内容がデタラメでも、連邦取引法に違反しない。いい加減な治療方法かもしれないが、トルードー氏の販売しているものは本(情報)であり、米政府は言論の自由を認めている。専門家の話によれば、本の90%はデタラメであり、残りの10%は既に常識となっている情報だという。

500万冊も売れた本だから、とうぜん被害者が出始めている。ある女性は、自然療法が原因で突然ひどい発作に襲われ、ある腫瘍に悩む男性は、本のおかげで腫瘍が更に大きくなってしまった。9割9分の苦情は、自然療法に効き目が無いことを訴えるものだが、同時に、こんなインフォマーシャルを信じた自分が馬鹿だった、とも付け加えられている。

一つ書き忘れたことがある。トルードー氏が売っているのは本だけではない。本の購入者には氏のホームページが紹介され、499ドル(5万8000円)でライフタイムメンバーになれるそうだ。ライフタイム?何か死刑を言い渡されたような雰囲気だ。

Stocks You Need To Know About

買うべきか?

下記でも触れたが、今日の下げでグーグルは買いだ、とアナリストは言う。どんなことが起きたら、試し買いが可能になるだろうか?

上昇する200日移動平均線で分かるように、長期アップトレンドはまだ崩れていない。しかし、これだけ大きな窓(ギャップ)だから、戻ったところで持ち株処分を考えている人が多いはずだ。積極的に買うつもりはない、というのが本音だが、試しに買ってみるなら、先ず抵抗線の突破を確認したい。

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Wall Street English

グーグルで持ちきりの一日

Shares of Google Inc. dove nearly 10% in early trades Wednesday after the Internet search engine provider's fourth-quarter profit fell short of Wall Street's forecast.

グーグルの決算はアナリストの予想を外し、約10%の下落で取引が始まった。

もうグーグルはオシマイだろうか?

 He called the sell-off in the stock an "overreaction," and recommended buying on the pullback..

上はベアスターンズのアナリストの意見だ。この下げは行き過ぎ、だから買いチャンス、ということらしい。

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