トップ経営者として活躍するビジネスマンたちは、どんな人生哲学を持っているのだろうか?業界をリードする49人の信条が、ビジネス2.0誌に載っている。早速いくつか紹介しよう。
ウォーレン・バフェット氏(バークシャー・ハサウェイ、最高経営責任者):大投資家として知られる氏は、毎日こんなことを心がけている。「朝、目を覚ましたら、今日は何をしたいかを直ぐ考えることです。そして、今日自分のしたこと全てが、明日の朝刊に載ると想定してください。きっと違った生き方ができることでしょう。」
アンディ・グローブ氏(インテル、最高経営責任者):「被害妄想の無い経営者は生きのびることができない。これが私の信じている言葉です。ようするに、マーフィーの法則です。うまく行かなくなりうるものは何でも、うまく行かなくなる。これが基本ですから、被害妄想無しで企業経営はできません。」
リチャード・ブランソン氏:「部下が失敗したら、第二のチャンスを与えよ、をモットーにしています。企業のリーダーとして成功するためには、どうしたら部下たちの能力をフルに発揮させることができるかを、常に考える必要があります。失敗を一番悩むのは、失敗した本人です。上司は必要以上に、部下の失敗を責めてはいけません。
私にはこんな思い出があります。たしか7才か8才の頃です。父親の机から盗んだ金を持って、近くのキャンディー屋に行きました。しかし、不審を感じた店主に捕まってしまい、父親が店によばれました。「息子さんが、こんなに沢山のお金を持ってきましたが、本当にあなたがあげたのですか?」これを聞いた父は怒りました。もちろん、私が盗んだことは承知です。「あなたは人の息子を泥棒呼ばわりする気ですか!」その後、私は二度と盗みをしたことがありません。」
ジェラルディーン・レイボーン氏(オキシジョン・メディア、会長):氏の信条は、「競争相手の成功を妬むな」だ。「テレビ業界は、いつも他のネットワークのことを気にしています。高い視聴率を上げるには、ヒット番組が必要です。ある番組が他のチャンネルで大人気だからといって、似た番組を制作しても失敗するだけです。私もそれで痛い目にあっています。競争相手を調べるのは、どこに盲点があるかを探るためです。相手の真似をするためではありません。」
ポール・プレスラー氏(ギャップ、最高経営責任者):「自分の直感を信じろ。この大切さを伝説的なビジネスマン、バーニー・ルミス氏から学びました。ルミス氏も他の経営者のように様々な情報を検討するのですが、時々ルミス氏が会議で下す最終判断は、皆の意見と正反対なのです。何故あのような決定をしたのですか?会議後、そんな質問を氏にすると、「直感だ」、の答えが返って来ました。私は優秀なアドバイザーの意見をいつも聞いていますが、最終的な判断は自分の直感が決め手です。」
クレッグ・ニューマーク氏(クレッグズリスト、創立者):「間違いを全て同様にあつかってはいけない。それが大切です。人から間違いを指摘されたら、すぐ否定してはいけません。会社を始めた頃ですが、私は不適格な人たちを雇ったために、とても苦しい思いをしたことがあります。自分に経営能力が欠けていることを痛感しましたが、おかげで優秀な最高経営責任者を雇うことができました。」