新年は気迫に満ちた投資者、トレーダーが多い。毎月1万ドルの利益を達成したい。毎日200ドル確実に取りたい。様々な目標があることだろう。ゴールに到達するためには、まず自分の悪い癖を知る必要がある。
2005年度を振り返ってほしい。特に注目したいのは損を出したトレードだ。何か共通点がないだろうか。10回損があった場合、一つ一つが違った原因であることはほとんど無い。言い方を変えれば、同じ間違いを繰り返しているはずだ。アメリカの投資者達はどんなことを反省し、どのような目標を立てているのだろうか。さっそく紹介しよう。
1、ダメな銘柄は直ぐ切ること: 「銘柄と結婚したなどと思ったことはないのですが、どうも損切りができません。これだけ買い推奨があるのだから、そろそろ反発するはずだ。そんな期待をするだけで、結局なにもできないのです。いつも後悔する自分が嫌になりました。今年は早目に損切りしていくつもりです。」ボストン在住、フランクさん。
2、他人の意見に左右されないこと: シカゴ在住のブライスさんは、こう語る。「アナリストや、アドバイザーの話を参考にするのは良いことだと思います。しかし、株価の浮き沈みで彼らの資金が減るわけではありません。被害を受けるのは私の口座です。損を出したからといって、アナリストは穴埋めなどしてくれません。自分の資金を大切にできるのは、私以外にいません。ですから、投資判断は自分でして、アナリストに頼ることは止めようと思います。」
3、分からないことをあまり気にしないこと: サンフランシスコ在住のスティーブさんの言葉。「ギャンの理論を勉強したのですが、全く理解できません。自分は馬鹿かもしれない、と悩みました。そんなある日、友人が移動平均線とトレンドラインを使っただけの、簡単な方法を教えてくれました。これだけで十分だったのです。分からないものは、今の自分に必要ない。そう割り切ることの大切さを痛感しました。」
4、逆行動に徹すること: ダラス在住、キムさん。「自分も大衆の一人ですから、先ず自分の見方を疑ってみることです。これは絶対に買いだ。もし自分がそう思っているのでしたら同意見の人たちが多数いることでしょう。乱暴な言い方ですが、そんな銘柄は買いでなく売りです。考えてみてください。ディーラーやマーケット・メーカーはいつも大衆の逆トレードです。しかし、彼らはいつも利益を上げています。」
5、あれこれと株ニュースレターを購読しないこと: 「11種類のニュースレターを購読していました。ためになる情報を多く入手できたのですが、頭が混乱してしまいました。A紙はIBMを買えと言う。しかしB紙は売り推奨です。読んでみると、両紙とも説得力があるので中々判断ができません。こんなに多くのニュースレターを購読してしまった本当の理由は、プロの意見を聞けば簡単に儲かると思ったからです。もちろん、そんな考えは間違いでした。他人に頼るのではなく、自己判断のできる投資家を目指したいと思います。」サンディエゴ在住、ジョンさん。
上記5つ以外に目だった回答は、「手数料の安い証券会社に乗り換える」、そして「感情的な売買をしないこと」の二つだ。2006年、納得のいく一年にしたい。