確率は85.7%だという。この数値は今年米国株式市場が上がるパーセンテージなのだが、これを実現するには、あることを達成しないといけない。ストック・トレーダーズ・アルマナック社の統計によると、1月最初5日間の相場が強ければ、その年は85.7%の確率でマーケットが上昇する。
しかし、今年は中間選挙がある。これもストック・トレーダーズ・アルマナック社の調べだが、中間選挙の年には、強い1月の初週があまりマーケットの予想に役立たない。過去14回の中間選挙を見てみると、好調な1月初週どおりの結果になったのは、半数にも満たない6回だけだ。
火曜日、マーケットは強力なラリーを展開した。起爆剤はFOMC議事録だ。これによれば、あと数回で短期金利引き上げが終了する可能性が高く、やっと明確な金利見通しを立てることができるようになった。ジェフリーズ社のアート・ホーガン氏はこう語っている。「議事録を見る限り、金利引き上げサイクルは最終段階に来ています。これは今年の株式市場に好材料です。」
1月の最初5日間に勢いがあれば、その年は強い。しかし、それは中間選挙の年に当てはまらない。だが、利上げはほぼ終わりだから、今年は行ける。何かもっと説得力のある話が欲しい。ここで、トミー・キルゴア氏の意見を紹介しよう。
「マーケットの予測は、過去のパターンを注意深く分析することから始まります。最近、利回りのことが話題になっていますが、10年物国債利回りが2年物利回りを下回る、という事態が約6年ぶりに起きました。このような利回り逆転現象が不景気の前ぶれになる傾向があり、過去30年間で利回り逆転が不況に結びつかなかったのは、たった一度しかありません。」
最後に国債利回りの逆転があったのは1999年だ。2000年1月、バブルが弾けてブルマーケットが終焉した。この時の情勢が今日と似ている。キルゴア氏の言葉を借りれば、連銀は利回りの逆転を見ても金利引き上げを止めなかった。必要以上に上げてしまったわけだ。そろそろバーナンキ氏が、次期連邦準備理事議長に就任する。同じ間違いだけは避けてほしいものだ。