2005年、アメリカ人はどんなことを考え、そして何を2006年の目標にしているのだろうか。さっそくギャラップ世論調査や、大手新聞社からのアンケート結果を紹介しよう。
先ず、政治経済関連を見てみると、現在のアメリカは間違った方向に進んでいる、と62%の人たちが回答している。70%が親の世代よりも、アメリカンドリームを達成することが難しくなったと答え、経済的な不満が圧倒的に多い。ブッシュ大統領は、徹底的に民主党支持者から嫌われている。なんと91%が、大統領は誤解しやすい情報を使って国民を欺いている、と大非難だ。
テロリズムに質問を移すと、ニューヨークを襲った9月11日の惨事が、アメリカ人に深い傷を与えていたことが分かる。いまでも69%の人たちが、週に一度は崩れ去った世界貿易センターのことを思い出すようだ。テロリストのリーダー、オサマ・ビン・ラディンは捕まるだろうか。回答はほぼ半々のイエスは45%、ノーが55%だ。
今どんなことが心配になりますか?鳥インフルエンザの回答が63%、そして約半数が、実際に冒されるだろうと思っている。ほぼ100%が、アメリカ政府の鳥インフルエンザ対策に懐疑的だ。政府の準備は完璧、と答えた人は4%にすぎない。カトリーナの記憶が新しいだけに、ハリケーンや竜巻などの自然災害を恐れる意見も多い。特にハリケーン被害者の救助が遅かっただけに、45%が連邦政府の不能さを訴えている。
ストレスの解消方法は?ポーカーブームのせいだろうか。ギャンブルの回答が25%だ。その次が飲むことなのだが、ビールがトップの座をワインに初めて奪われている。セックスもストレス解消法の一つだ。25%が週に3回のセックスをする、と答えている。
次は宗教的道徳的な質問だ。67%の人たちが、毎日必ず一度は祈るという。53%は自分を神の僕、と思っている。あなたは宗教的だと思いますか、の問いに対しては21%が「イエス」だった。35%は道徳的絶対真理の存在を認め、32%は道徳的真理は状況に左右されると言う。道徳的真理の判断を聖書だけに頼る、と答えたのは16%だった。
まだまだ他にも、「あなたは自分自身に満足してますか」、「老後の準備はできていますか」などの質問があるが、アメリカ人が、来年もっとも実現したいことを記そう。ナンバー1は、家族と過ごす時間を増やすことだ。そうするためには、何かをやめて時間を作らないといけない。平均的なアメリカ人の一日は、7.9時間の睡眠、5.5時間の仕事、2.3時間のテレビ、1時間の食事、49分間の風呂や洗面、47分間の電話、10分間の考え事、それに7分間の祈りや宗教的行動だ。さて、どの時間を削ろうか。