12月13日、連銀は13回目の金利引き上げを実施した。連邦公開市場委員会後の声明文にも変化が見られ、マーケット関係者たちは、利上げサイクルが終わりに近いことを確信した。2006年度の米国経済はどうなるだろうか。投資者なら興味のあるところだが、エコノミストの意見は大きく二つに分かれている。
たとえ近未来でも、将来を正しく予測することは難しい。今年を例に挙げれば、はたしてどれほどのアナリストが、瞬時70ドルを突破したオイル価格を正確に予想していたのだろうか。ご存知のように、予想は面白いように外れる。そこで、ビジネスウィーク誌が選んだ、最も的外れだった今年の予想を紹介しよう。
予想 1
「マイクロソフトの真剣なサーチエンジン開発で、グーグルに存続危機が訪れる。」これは2005年1月に、テクノロジー・レビューの著者、チャールズ・ファーグソン氏が語った言葉だ。見事に外れた。グーグルは存続しているだけでなく、この業界では追従者を許さない圧倒的な首位独走だ。
予想 2
「積極的なリストラで経営状態が好転している。現時点で会社を解体したとしても、一株6ドルの価値は十分にある。」今年の有望銘柄として、カルパインを推奨した、ポートフォリオ・マネージャー、デービッド・ウィリアムズ氏の発言だ。その時点での株価は3ドル50セントだったが、今日たった32セントで取引されている。
予想 3
「中央銀行の売りで、金は暴落となることでしょう。」三井グローバル・プレシャス・メタルズ、アンディー・スミス氏。
暴落と正反対な展開になった。金は25年来の高値を更新し、今年20%増の大活躍だ。
予想 4
「2005年、ダウ指数は8000ドルで終了するでしょう。」バーニー・シェーファー氏(シェーファーズ・インベストメント・リサーチ)まだこの予測が達成する可能性はある。しかし、そのためには残る2週間で、ダウは25%下げないといけない。
予想 5
「将来的な不安材料です。OPECのオイル生産過剰で、オイル価格は急激な下げとなるでしょう。」イラン石油相、ビジャン・ザンゲネ氏。この発言は2004年11月の記者会見からだが、当時オイルは50ドルだった。それから2005年に入ってオイルは最高値70ドルを記録し、今日の値段は61ドルだ。
予想 6
「今年アメリカを襲うハリケーンの数は、2004年度より少なくなるでしょう。」コロラド大学からの発表だが、2005年、アメリカに上陸したハリケーンは合計14、新記録が達成された。コロラド大学は、6つのハリケーンを予想していた。