投資者たちは、総立ちの拍手大喝采でグーグルの好決算を称賛した。339ドル90セント、+12.1%、で終了ベルを迎え、見事な高値の更新だ。グーグルがナスダック市場にデビューしたのは14ヶ月前、株価は85ドルだった。次々と新アイディアを発表し、収益は驚くペースで上昇している。こんな状況だから、アナリストたちは早速グーグルの目標株価を引き上げている。例を挙げれば、UBS証券は375ドルから430ドル、そしてファーストアルバニーは363ドルから450ドルに新ターゲットを設定だ。
決算シーズン真っ最中のアメリカ、S&P500指数に属する企業の160社が既に決算発表を終えている。110社はアナリストの予想を上回り、25社は予想以下、そして残りの25社は予想どおりだった。テクノロジー銘柄だけに焦点を合わせると、20社は予想以上の収益、5社は予想と一致の伸び、ガッカリな結果だったのはインテルの1社だけだ。しかし、これらのアップビートな決算報告にもかかわらず、肝心なマーケットは前向きな反応を示さない。正に投資者は、悪材料だけに注意を払っているわけだ。
多くの心配事を抱えたマーケットだが、ストック・トレーダーズ・アルマナック社の統計によれば、10月のマーケットが苦しいと、11月は一転反発ラリーが起きやすいという。「月末から来月にかけて、マーケットが上昇することは十分に考えられます。現在のマーケットは極度に売られ過ぎなレベルにあり、季節的にも、ここからは買い手が有利になる時期です」、とウィンダム・ファイナンシャル社のポール・メンデルソン氏は言う。
はたして年末ラリーは本当に訪れるのだろうか。メンデルソン氏は、更にこう付け加える。「一つ問題があります。マーケットの主役、ファンドや機関投資家から、まだサインが見えないのです。マーケットが上がるためには、成績の悪いセクターに属する株を売って、その資金を有望なセクターに移す必要があります。これがセクターローテーション、と呼ばれるものですが、今のところ明確な動きを機関投資家から読み取ることができません。」
金利、インフレ、エネルギーコスト、これらが積極的なセクターローテーションを阻んでいる理由だが、今週は重要な週になりそうだ。火曜には住宅販売数が発表される。不動産冷え込みを懸念する声が聞こえるようになった今日この頃だが、アナリストたちは年間ベースで住宅売上は、729万件から720万件への下落を予想している。さらに火曜には、消費者信頼感指数も控えている。木曜は耐久消費財、金曜は最も注目される第3四半期のGDP(国内総生産)がある。今年のマーケットも、残すところ2ヶ月と少し。ウォールストリートにサンタクロースは現れるだろうか。