Friday October 7, 2005

US Market Recap

企業生産性と大リーグプレーオフ

ワールドシリーズへの出場権をかけて、火曜から大リーグのプレーオフが始まった。水曜の試合ではシカゴ・ホワイトソックスの井口選手が逆転3ラン本塁打を放ち、あと1勝でリーグ優勝決定シリーズに進出できる。以前は野茂選手の姿しか見られなかった大リーグだが、松井選手のいるヤンキースを、日本から応援している人たちもいることだろう。

さて人気のプレーオフだが、CNNの報道によれば、これは企業側にとって一時的に嬉しくないイベントのようだ。振り返ってみると、火曜の第一試合、セントルイス対サンディエゴは開始時間が午後1時9分だった。そして同日の第2試合、レッドソックス対ホワイトソックスは夕方の4時9分に始まった。「問題なのは、プレーオフの試合が会社の就業時間と重なっていることです」、とチャレンジャー・グレイ&クリスマス(人材派遣会社)のジョン・チャレンジャー氏は言う。

理屈は高校野球と同じだ。地元チームの試合は、たとえ仕事中でも見たい。テレビがダメでも、上司の目を盗んで、インターネットで試合経過を10分おきに確かめることだろう。これでは仕事がはかどらない。チャレンジャー氏によれば、プレーオフのために仮病をつかった欠勤や早退、社内でのテレビ観戦などで会社の生産性が低下する。金額にすれば、企業側は約2億2500万ドル相当のダメージを受けるようだ。

もう少しチャレンジャー氏の話を聞いてみよう。「さきほど、試合と就業時間が重なるのが問題、と言いましたが、勤務時間後の試合も会社側に影響を与えます。たとえば、ロサンゼルス・エンゼルス対ニューヨーク・ヤンキースの第2戦は、ニューヨーク時間の夜10時9分が開始時刻です。ということは、試合の終わるのは午前2時頃です。」多くのヤンキースファンは、スポーツバーや友人宅でビールを飲みながらゲームを見ることだろう。自宅に着くのは、たぶん3時過ぎだ。完全な寝不足は明らかだから、間違いなく生産性は落ちるはずだ。

最後に、チャレンジャー氏からの断りを記しておこう。2億2500万ドルの企業が受ける被害は、プレーオフの開催される8つの都市だけを考慮して計算された数字だ。年間を通じれば、これら8都市からの総合生産高は1兆6000億ドルにのぼり、プレーオフが与えるダメージは、ほとんど経済に影響をおよぼすことはない。「全ての人が野球ファンではありません。ファンが仕事をサボっても、ファンでない人たちが、十分に穴埋めをしてくれます。数週間プレーオフが続かない限り、アメリカ経済が低下することはありません」、ということだ。

Stocks You Need To Know About

200日移動平均線

下げが続いていたエクソン・モービル社だが、どうやら200日移動平均線がサポートになったようだ。長期トレンドを判断する移動平均線だけに、買い手が待っていたようだ。

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Wall Street English

ファンダメンタルズだけ

こんなニュースがあった。

Prudential Equity Group shut its technical research group and laid off industry veteran Ralph Acampora, a spokesman for the firm said.

プルーデンシャルは株のテクニカルリサーチ部門を閉鎖する。これで有名テクニカルアナリスト、ラルフ・アカンポラ氏が失業してしまった。

テクニカル分析の無い証券会社、ファンダメンタルズだけでやろう、というわけだ。

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