第4四半期のマーケットが始まる。ここまでを振り返って、アメリカの一般投資家たちは、あることに気がついたことだろう。二つのハリケーン、値上がりの続くオイル、ガソリンが大きな話題になった第3四半期だが、アメリカ株に投資をするミューチュアルファンドは平均で4.3%の伸びを見せた。しかし、米株以外に投資をするインターナショナルファンドは11.7%の上昇だ。
先週発表されたデータによれば、アメリカ株中心のミューチュアルファンド総額は3兆1800万ドルにおよび、インターナショナルファンドは8180億ドルほどだという。圧倒的に米株ファンド投資額が、国際株ファンドを上回り、一般投資家たちは海外マーケットの成長を十分につかんでいない。
「これからは多数の個人投資家が、海外株式市場へ資金を移すことでしょう」、とリッパー社のドン・キャシディ氏は言う。第3四半期、最も優秀だったのは、+28.5%の伸びを見せた中南米諸国に投資をするラテンアメリカファンドだ。次は金鉱銘柄を狙った国際ゴールドファンド(+20.9%)、そして+19.7%の好結果を出した日本株ファンドへと続く。アメリカ市場を復習すると、第3四半期ナスダックは+4.6%、ダウ指数は+2.9%だ。ファンド別なら、成長企業を中心に買うグロースファンドは+6.1%、そして中型株ファンドが5.5%増となっている。
個別ミューチュアルファンドの成績を見てみよう。トップの座に輝いたのはプロファンズ・ウルトラジャパン。+41.5%という高リターンだ。2位は+36.6%のINGロシアファンド、そして+35%のプロファンズ・プレシャスメタルズが3位につけている。成績が最も悪かった3つのファンドは、全て米国株ファンドだ。アメリカンヘリテージグロースファンドはマイナス16.7%、フロンティアエクイティがマイナス13%、そして11%減のインターネット・インフラストラクチャーホールダーズへと続く。
さて、あなたがアメリカ人投資家なら資金をどこへ移すだろうか。私は日本へ資金が向かうと思う。最後に経済コラムニスト、ジョン・ワゴナー氏の意見を紹介しよう。「時間はかかりましたが、小泉内閣は着実に銀行の建て直しに成功しています。デフレの解決はまだですが、最近15年間で初めて東京の不動産が値上がっています。東京株式市場も活気が戻り、予測される企業利益を考慮すれば、まだ一般アメリカ人投資家が東京マーケットに参加できる余地は十分に残っています。」